光子魚雷の意義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 01:24 UTC 版)
宇宙艦は人工的に発生させた高レベルの亜空間フィールドバブル(ワープフィールド)で船体を包むことでワープドライブを実現し、光速の数百倍の速度で移動する。この際、最も脅威となるのが艦の前方から相対的に光速の数百倍の速度で飛び込んでくるデブリ(宇宙塵)であり、そのデブリがたとえ分子ひとつであっても船体に深刻なダメージを与えてしまう。そのため宇宙艦には、進路上数千kmを重力子ビームで一掃しクリアな航路を確保する「デフレクター盤」が搭載されているが、小惑星のような巨大なデブリは排除することができない。様々な不測の事態に備え、ワープドライブをする宇宙艦にはワープエンジンだけでなく、デブリを破壊するための武器も最低限必要になる。 宇宙艦に搭載される武器には殺傷力が強く、光速伝播して命中しやすい素粒子ビーム兵器のフェイザーやディスラプターが一般的である。しかしそれらは光速伝播であるがゆえに、ワープ(超光速移動)中の使用に著しい制限をともなう(例えばワープ中に前方に撃つとそのまま艦に跳ね返ってきてしまう危険がある。ただしワープフィールド影響下の近距離かつ敵艦とワープ速度が等しければ、ワープ中にフェイザーを撃つこともできる〈VOY82話「プロメテウスの灯を求めて」〉)。そのためワープ中も前方に正常に発射できる武器として、ワープフィールド維持装置を組み込んだ光子魚雷は宇宙航行に必須の装備となっている。 なお光子魚雷は初速は機械的に加速されるが発射直前は重力子パルスで魚雷を撃ちだす「魚雷ランチャー」から発射される。魚雷ランチャーは艦首と艦尾のみに設置され、艦の側面には一切ない。これは光子魚雷があくまで戦闘目的ではなく航路上のデブリ除去が第一の目的であることを示唆している。
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