債券貸借取引市場の創設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 13:50 UTC 版)
「レポ取引 (国内短期金融市場)」の記事における「債券貸借取引市場の創設」の解説
1987年5月事務連絡「債券の空売りの取扱いについて」が発出されて、まず、約定ベースの空売り(受渡日以前に買戻しを行う方法)が解禁された。翌1988年9月「国債市場の整備等について」にて、流通市場の振興策として、「貸し証券市場整備及びショートセールについて検討を開始する」旨が発表された。そうして1989年5月、事務連絡「債券の空売り及び貸借の取扱いについて」が発出され、空売りの受渡し(受渡日以前に買戻しを行わず、債券の貸借取引により借り入れた債券を受渡しに用いる方法)も許され、これによって債券貸借取引市場が創設された。 しかし、現先取引と債券貸借取引を制度上、区別し、差異を設ける必要が生じたため、1987年5月事務連絡が発出された際、債券貸借取引について、現金担保の付利制限と取引担保金の額に係る下限規制が設けられた。これらの規制は、1992年7月に策定された自主規制ルールにも継承された。仕組み上、現金担保つき債券貸借取引を行うことが難しくなり、債券貸借取引は無担保が主流となった。1995年2月のベアリング証券の巨額損失事件で信用リスクが顕在化すると、債券貸借取引に慎重姿勢を示す市場関係者が増えた。
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