偏微分方程式への応用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/29 04:36 UTC 版)
「ボホナー空間」の記事における「偏微分方程式への応用」の解説
空間 T は偏微分方程式を解こうとしている時間区間で、μ は一次元ルベーグ測度であるようなことが頻繁にある。ここでのアイデアは、時間および空間の関数を、空間の関数の集まりと見なし、その集まりが時間についてパラメータ付けられるものとすることである。例えば、Rn 内の領域 Ω および時間区間 [0, T] 上の熱方程式の解としては、 u ∈ L 2 ( [ 0 , T ] ; H 0 1 ( Ω ) ) {\displaystyle u\in L^{2}\left([0,T];H_{0}^{1}(\Omega )\right)} および時間微分が ∂ u ∂ t ∈ L 2 ( [ 0 , T ] ; H − 1 ( Ω ) ) {\displaystyle {\frac {\partial u}{\partial t}}\in L^{2}\left([0,T];H^{-1}(\Omega )\right)} であるようなものを探すであろう。ここで H 0 1 ( Ω ) {\displaystyle H_{0}^{1}(\Omega )} は、一回弱微分可能でその一回弱微分が L²(Ω) に属し、Ω の境界上で(トレースの意味で)消失するような関数からなるソボレフヒルベルト空間を表す。あるいはそのような関数は、Ω にコンパクトな台を持つような滑らかな関数の極限でもある。 H − 1 ( Ω ) {\displaystyle H^{-1}(\Omega )} は H 0 1 ( Ω ) {\displaystyle H_{0}^{1}(\Omega )} の双対空間を表す。 (ボホナー空間を使うことで空間依存性は除かれるため、上記の時間 t についての偏微分は実際には全微分である。)
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