侵食説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 03:43 UTC 版)
岩が侵食されてできた自然地形であるとする説で、その理由は以下のものである。 この岩はもともと侵食されやすい種類のものであり、垂直や水平の階段状の部分は、マグマの冷却時に規則的な亀裂が発生し、それに沿って岩石が侵食される「方状節理」という現象で説明できる。階段状部分の高さがまちまちであり、高いところでは1段につき1m以上もあることなどからも、人工の構造物ではなく節理による自然地形とする見方が裏付けられる。穴はへこんだ部分に石が入り込み、潮流によって回され、周りの石材を削りだしたもの(ポットホール)で、河川ではよく見られる光景と同じである。 地上にあった遺跡が海没したとする場合、一定期間(数百 - 数千年間)波打ち際で波による侵食を受けたと考えられるが、そのような痕跡は見られない。 地形が「人工物のように見える」という以外に古代文明があった証拠が希薄である。 「遺跡」は東南方向に沿って垂直に10 - 15度傾いている。これは200万年以上前に形成された八重山断層群に沿った傾斜であり、「遺跡」が造られた後に傾いたものではない。また、傾斜があるのは人工物としては不自然であり、施設として考えた場合に実用性が疑わしい。
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