使用地域・社会的状況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 16:38 UTC 版)
「バローチー語」の記事における「使用地域・社会的状況」の解説
大多数の話者は、イラン南東部のスィースターン・バルーチェスターン州、パキスタン南西部のバローチスターン州や南東部のシンド州の西域、そしてアフガニスタン南西部のニームルーズ州などにまたがるバローチスタン地方で生活している。イランには約150万人、パキスタンには約500万人、アフガニスタンには80万人ほどの話者がいる。しかし、近年この地域での人口爆発により、現在の正確な話者数の推定は難しい。なお、彼らはどの国においても少数民族であり、たとえばパキスタンでは全人口のうちの5%程度である。 ほかにはイラン北東部・トルクメニスタン・オマーン・UAE・インドなどでそれぞれ数千~10万人ほどの話者が小規模のコミュニティーをなして生活している。 どの国でも、国家全体の公用語、あるいは国語としては指定されていない。しかし、パキスタンでは「地方語」として指定されている。そのほか、アフガニスタンでは「国家語」として指定され、公共放送で他言語とともに使用されたり、この言語による新聞が出回ったりしている。 なお、バローチー語が文語(文章語)として記されるようになったのは19世紀になってからであって文語の歴史は浅く、口承文学以外のものはまだ発達していない。さらに、方言差も激しいこともあって標準語がいまだ確立されておらず、正書法も確立されていない。
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