伝説に関する考察
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/24 03:53 UTC 版)
写真家の青柳健二は、自著『全国の犬像をめぐる 忠犬物語45話』(2017年)で羽犬の伝説について考察している。彼はネットでの下調べで、躍動的な羽犬の姿を見て魅了されたという。 秀吉は鷹狩りを好み、鷹狩りに用いる犬は大事にされたものの野犬の方は殺されたという話があった。さらにこの付近では犬を弓で射る「犬追物」が行われていたと伝わる。宗岳寺に残る犬之塚は、そのような犬たちのための供養を行ったものかもしれないと青柳は推定している。 伝説について青柳は「過去の事実がそのまま伝わることもあるだろうが、その話が地元の人にとって何か有益であれば(中略)変わっていくというのは考えられることだ」として現代に至っても刻々と変化を続けることに言及した。その例として、犬の死因について筑後市のウェブサイトでは「この地で病気にかかって死んだ」、羽犬塚小学校前にある像の碑文には「敵の矢に当たって死んだ」という違いがあることを挙げている。 そして青柳は「史実はどうであれ、羽が生えた犬というユニークな動物を生み出した人々の発想に驚くし、面白いなぁと思う。(中略)羽をつけて空に飛び上がる犬の像はまさに鳥と犬が合体したような姿だ。羽犬は鷹犬そのものではないかと思うのだ」と結んでいる。
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