会長職1期のみで退任
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:22 UTC 版)
2022年6月に予定されている次期日本医師会会長選挙に、当初は同年3月27日に再選へ向けて立候補の意思を表明したが、その後、同年5月23日の記者会見で「このままでは激しい選挙戦になることは必至だ。日本医師会全体の分断を回避し、一致団結して夏の参議院選挙に向かうことができるのであれば本望だ」と一転して、立候補を断念することを表明した。 中川が再選出馬を断念した背景に、前述のコロナ禍の最中での数々の発言や自身のスキャンダルなどに対して世論から医師会への反発を招いたことに加え、新型コロナ対策で政府側と対立する面もあり、さらに2022年に行われた診療報酬改定において十分な実績を残せなかったことや、一定期間は再診を受けなくても繰り返し使えるリフィル処方箋が医師会側の抵抗を押し切って導入されたことから、中川の政治力の弱さや運営手腕を疑問視する声が医師会内で上がり、中川執行部体制への反発から医師会内の支持を得られず、会長再選は厳しいと判断したとされる。前回の選挙で中川の後援をした埼玉県医師会は、今回の会長選で中川を擁立したのでは体制が持たないと判断し、同会所属で日本医師会常任理事である松本吉郎の擁立に方向転換した。中川は日本医師会幹部に「何とかならないか」と続投支持を求めたことに対し「会長として日本医師会の運営をちゃんとしなかったからだ」と突き放したとされる。前述の通り「日本医師会全体の分断を回避」することを目的に中川は再選を断念したが、結果的に松本のほかに日本医師会副会長の松原謙二(大阪府医師会)も次期会長選に立候補したため、選挙戦は回避されなかった。 中川の再選不出馬を受けて、後藤茂之厚生労働大臣は「中川会長として尽力された2年は、新型コロナウイルス感染症対策に忙殺される日々だったと思う。この間の協力に感謝したい」とコメントした。
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