仙骨神経叢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/05 01:38 UTC 版)
仙骨神経叢(せんこつしんけいそう)とは脊髄神経から分岐し骨盤・臀部・性器・下肢のうちに大腿・脹脛(ふくらはぎ)・足へ繋がる神経叢の名称。
仙骨神経叢は脊髄神経から分岐し背中・腹部・鼠径部と下肢のうち大腿・膝・脹脛に繋がる腰神経叢と相互に連結しているためこれらを合わせて腰仙骨神経叢と呼ぶ。
仙骨神経叢の構成
仙骨神経叢は第4腰神経~第3仙骨神経の前枝から構成されており、骨盤の後壁を大坐骨孔に向かって斜めに下る。
枝は皮枝と筋皮に分かれる。筋枝は外寛骨筋・大腿屈筋・下腿及び足の全ての筋・会陰筋を支配し、皮枝は臀部・大腿の後側・下腿及び足・外陰部の皮膚に分布する。
枝
- 上殿神経(L4~S1):上殿動脈・上殿静脈とともに大坐骨孔を通って、梨状筋上孔から出て、中殿筋・小殿筋・大腿筋膜張筋を支配
- 下殿神経(L5~S2):下殿動脈・下殿静脈とともに大坐骨孔を通って、梨状筋下孔から出て、大殿筋を支配
- 後大腿皮神経:下殿神経とともに梨状筋下孔を通り、大殿筋の下縁から皮下に現れ、大腿及び膝関節後面の皮膚に分布し、臀部と会陰へ分布する枝も出す
- 坐骨神経(L5~S2):梨状筋下孔から大腿後方に出て、梨状筋下孔から出る場所は、上後腸骨棘と坐骨結節を結んだ線のほぼ中央に相当し、坐骨結節と大転子の中間点のやや内側寄りを通過して、大腿二頭筋長頭と大内転筋の間を垂直に下行、大腿屈筋群(大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋)と、大内転筋の一部を支配。膝窩の上方で外側の総腓骨神経と内側の脛骨神経に分枝する。
- 総腓骨神経:膝窩で外側腓腹皮神経を分岐した後に、腓骨頭を回って、浅腓骨神経及び深腓骨神経に分かれる。
- 陰部神経(S2~S4):大坐骨孔を通り坐骨棘を回り小坐骨孔を通る。
仙骨神経叢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 09:10 UTC 版)
仙骨神経叢(L4〜Co)は坐骨神経叢と陰部神経叢からなる。坐骨神経そうは下部腰神経(L4、L5)と仙骨神経(S1〜S3)が形成し、下肢帯と下肢を支配する。陰部神経叢は仙骨神経の下部を主体(S4〜Co)とし、骨格筋以外の骨盤内臓器と生殖器を支配する。 坐骨神経 坐骨神経は坐骨神神経叢から出る最大の神経である。大坐骨孔の下半の梨状筋下孔を通り、骨盤の後方に出て、大腿後面の諸筋を支配する。大腿後面を下行し、大腿の下1/3の高さで脛骨神経(内側枝)と総腓骨神経(外側枝)に分岐する。 脛骨神経 脛骨神経は膝窩中央を下行し、腓腹筋の前面を通り、長母趾屈筋と長趾屈筋との間を下行し、腓腹筋をはじめとする足の底屈筋群を支配する。 総腓骨神経 総腓骨神経は大腿二頭筋に沿って下行し、浅、深の二枝に分かれる。浅腓骨神経は腓骨筋の運動を支配し、深腓骨神経は前脛骨筋以下の足の背屈筋群を支配する。
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