人間の足跡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 22:52 UTC 版)
現代人の足跡も、真剣な調査の対象となる。何らかの事件が発生し、現場に足跡が残されていた場合、足跡は事件の犯人を探るための重要な情報源となるため、鑑識によって慎重な鑑定が行われる(前述したようにこの場合、警察では足跡のことを“ゲソ痕“と呼ぶ)。鑑定された足跡は、裁判においてひとつの証拠として取り扱われ、裁判の行方に影響を与える。国家公安委員会によって足跡取扱規則(昭和54年5月17日国家公安委員会規則第6号)なるものも定められている。指紋の跡は手袋をはめる等して消すことができるが、足跡は必ず残る点が指紋と大きく異なる。履いている靴の種類はもちろん、現在の調査では足跡から対象者のおおよその体型も判別できる。 重合法、指摘法、計測法などの鑑定法があり、履物についた固有の特徴(使用特徴、製造特徴など)から使用された履物や犯人の特徴を鑑定する。 推理小説でもシャーロック・ホームズの頃からすでに足跡は重要な証拠として扱われ、彼が足跡をみて推理を展開するシーンは見所の一つにもなっている。また、足跡をごまかしたり、誤認させるためのトリックを扱った作品も多い。 指紋 手の指紋と同様に、足にも指紋があり、個人特定に用いられる。乳児の識別に取る場合がある。また、軍隊などの航空機の乗員が航空事故にあった場合は、手よりもフライトブーツに守られた足の方が指紋が残りやすく、足から身元を特定するのに登録している場合がある。
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