人為的な災害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 15:09 UTC 版)
「アメリカ合衆国の歴史 (1991-現在)」の記事における「人為的な災害」の解説
2003年2月1日、スペースシャトル、コロンビア号が大気圏再突入時に分解し、部品はテキサス州とルイジアナ州の上空に飛散した。この事故で7人の宇宙飛行士全員が死亡した。事故の原因は発射時に発泡断熱材の一部が剥落し、これがシャトルに当たって穴を生じさせ、再突入時に高温ガスをシャトル内に引き入れてしまったとされた。この災害後、スペースシャトル計画は29ヶ月間中断され、NASAは事故原因を調査し、再発防止策を作った。 2010年4月20日、メキシコ湾のルイジアナ州海岸沖で、海洋石油掘削リグ、「ディープウォーター・ホライズン」が爆発し炎上した。数十名の作業者が炎の中から脱出し救命艇やヘリコプターに救出されたが、11人が死亡し、17人が負傷した。リグは36時間燃え続けた後に沈没した。4月24日、損傷した油井から急速に原油がメキシコ湾に漏れていることが発見された。約90日間にわたって、毎日数万バーレル(1バーレルは159リットル)の原油が流出し、アメリカ合衆国史の中で最大の原油流出事故となった。油井は7月半ばに封鎖されて流出は止まったが、油井に蓋をし、代替油井を作る作業が行われている。海岸を守るために多くの努力が払われたが、この漏洩はメキシコ湾岸の州の環境と経済に莫大な影響を与えた。オバマ政権はリグの所有者BP(ブリティッシュ・ペトロリアム)に海岸の清掃費用を全て負担するよう命令した。その費用は数百億ドルに上ると推計されている。この事故でアメリカ合衆国政府、オバマ政権およびBPに対する大衆の評価が低下し、流出原油に対する対応が悪かったことでBPの評価は最悪になった。
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