主幹ルート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/15 16:59 UTC 版)
「ヴァリャーグからギリシアへの道」の記事における「主幹ルート」の解説
年代記に記された「ヴァリャーグからギリシアへの道」を、現在の地名にあてはめるならば、古代のスカンディナヴィアの商業の中心地であるシグテューナ(スウェーデン語版)、ビルカ、ヴィスビュー、バルト海南岸などが北の起点である。西方へは、バルト海を横切りドイツ北岸のヴィネタ(ドイツ語版)、オルデンブルク・イン・ホルシュタイン、リューゲン島のラルスヴィーク(ドイツ語版)、ポーランド北岸のシュチェチン等へいく海路が存在した。 ルーシの地での航路はまずフィンランド湾へ入り、フィンランド湾に注ぐネヴァ川を遡上、さらにラドガ湖、ヴォルホフ川、イリメニ湖、ロヴァチ川、クーニヤ川、セリョージャ川というように、合流する河川や湖を船で乗り継いでいく。河川の道が途切れた後は、連水陸路を船を引きずってトロパ川まで進む。トロパ川から再びダウガヴァ川(西ドヴィナ川)、カースプリャ川、カースプリャ湖(ru)と河川をたどっていくと、そこには古代の集落(ロシア語版)があり、またドニエプル川へつながる小川までの連水陸路があった。再び陸路を船を引きずって小川へ入り、小川からドニエプル川へ、そしてドニエプル急流(uk)を越えて黒海へと至った。ルーシの平原は勾配が少なく、小さな船でも航行が容易だった。 黒海では、商人たちはヨーロッパ側の海岸沿いをコンスタンティノープルまで向かった。黒海を航海するには、ドニエプル中州のホールツィツャ島(ウクライナ語版)、あるいは河口付近のベレザーニ島で船に帆を取り付けた。黒海上では停泊地としてはドナウ・デルタ近くのズミイヌイ島があるのみだった。
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