中国の五山
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 03:45 UTC 版)
南宋時代に、政府が特別の保護を与え管理するために設けられた、禅宗寺院で最高の寺格を示す5つの官寺。政府が住持を任命し、官寺の最上位として、十刹の上位に位置する。 官僚社会と接近した禅林は、一般社会の官僚機構を禅林運営に導入して官寺制度を確立するため、大慧宗杲に帰依した南宋の政治家史弥遠(しびえん)が寧宗皇帝に奏上して設けられた。南宋の行在所のあった臨安を中心に五寺を選定し、勅によって輪番で高僧を住持とした。 五山の選定は、仏陀が長く留まったインドの五精舎(天竺五精舎、天竺五山)、および十塔所に倣うともいうが、臨安を中心とする漢族文明の強化を望んで、人の五体や五臓をモデルとする風水思想の成果であるとの考え方もある (1) 径山(きんざん)興聖(こうしょう)万寿寺 ー 浙江省杭州市余杭区 径山鎮 (2) 北山景徳霊隠寺(りんにんじ) ー 浙江省杭州市西湖区 太白山麓 (3) 太白山(たいはくさん)天童景徳寺 ー 浙江省寧波市鄞州区 (4) 南山浄慈(じんず)報恩光孝寺 ー 浙江省杭州市西湖区 西湖湖畔 南屏山 (5) 阿育王山(あいくおうさん)広利寺(こうりじ) ー 浙江省寧波市鄞州区 太白山麓
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