中世キリスト教美術の中のミトラス教モチーフ
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「ミトラ教」の記事における「中世キリスト教美術の中のミトラス教モチーフ」の解説
18世紀末から幾人かの著述家たちが、中世キリスト教美術の諸要素にミトラス教のモチーフの反映があると示唆した。その中にはフランツ・キュモンもいた。しかし彼はいくつかの要素の組み合わせやそれらが様々な方法でキリスト教美術と結びつくかとは関係なく各々のモチーフを研究した。キュモンは異教に対する教会の大勝の後、芸術家たちが元来ミトラスから得られた蓄積されたイメージを『聖書』の馴染みの無い新しい物語にあてはめたのだと言った。「仕事場の締め付け」は初期キリスト教徒の美術が異教美術に甚だしく負っていたことと「服装と姿勢での少数の変更が異教の背景をキリスト教美術に変化させた」ことを意味した。 以来、一連の学者たちが中世ロマネスク美術にあるミトラス教モチーフの有意な類似性について議論している。フェルマースレン(ドイツ語版)は同様な影響の唯一つ確かな例は、炎のような馬に引かれた戦車に乗り、天に昇っていくエリヤのイメージであると述べた。デマンは孤立した要素を比較するのは無益であり、組み合わせが研究されるべきだと述べた。また彼はイメージの類似は、思想の影響であるか技法上の伝統であるかを我々に教えることは無いと指摘した。それから彼はミトラス教モチーフに類似する中世のモチーフのリストを与えたが、それらが主観的であることを理由に結論を引き出すことを拒否した。
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