下鳥渡供養石塔

国指定文化財等データベース

下鳥渡供養石塔

名称：	下鳥渡供養石塔
ふりがな：	しもとりわたくようせきとう
種別：	史跡
種別2：
都道府県：	福島県
市区町村：	福島市下鳥渡
管理団体：	福島市(昭11・4・4)
指定年月日：	1935.06.07(昭和10.06.07)
指定基準：	史3
特別指定年月日：
追加指定年月日：
解説文：	陽泉寺ノ背後ノ丘上ニアリ高サ地上五尺九寸五分幅四尺二寸厚サ一尺二寸ノ安山岩質凝灰岩ノ石面ヲ研磨シ表面ニ■陀三尊來迎佛ヲ半肉彫ニ造顯シタルモノナリ左側ニ右志者爲悲母也平氏女敬白、右側ニ正嘉二年大才戍午九月廿八日ト刻セリ 鎌倉時代此地方ニ於ケル■陀來迎思想ノ表現ヲ見ルベキ稀有ノモノニ屬ス

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下鳥渡供養石塔

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2021/08/09 14:37 UTC 版)

下鳥渡供養石塔（覆屋の中にある）

下鳥渡供養石塔（しもとりわたくようせきとう）とは、福島市下鳥渡の陽泉寺境内にある板碑のことを称する。国指定の史跡。

概要

石塔は、高さ約170センチメートルで幅約115センチメートル、自然石の表面を研き、阿弥陀三尊（阿弥陀如来、勢至菩薩、観世音菩薩）の3体の仏像を浮彫で表現している。石は安山岩質凝灰岩である。左端には「右志者為悲母也　平氏女敬白」、右端には「正嘉二年大歳戊午九月十八日」と記載されており、正嘉二年（1258年）に平氏出身の女性が母の供養のために建立したことが読みとれる。

この石塔のある福島市下鳥渡は福島盆地南部に位置しており、鎌倉時代はこの辺りは鎌倉幕府評定衆にも列せられていた二階堂氏の所領であった。そのため、この石塔を建立した「平氏女」は二階堂一族の女性ではないかと考えられる。ただし、二階堂氏は藤原姓を名乗っており、二階堂氏一族の女性とは一該には断定はできない。

文化財指定

1935年（昭和10年）6月7日、国の史跡に指定され、現在は覆屋で保存されている。なお、この石塔のある地域では、ほかにも同時代の板碑が数基発見されており、文献の少ない鎌倉時代の福島市周辺の歴史を知るにあたっては貴重な歴史資料となりうる。

なお、石塔のある陽泉寺に安置されている木造釈迦如来坐像は14世紀半ばの作で、国の重要文化財に指定されている。

関連項目

• 石母田供養石塔
• 大森城
• 北海道・東北地方の史跡一覧

外部リンク

• 国指定文化財等データベース

座標: 北緯37度43分38.5秒 東経140度24分54.3秒 / 北緯37.727361度 東経140.415083度 / 37.727361; 140.415083