上級ライセンス取得の難しさと行政側の対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/04 07:31 UTC 版)
「モデルロケット」の記事における「上級ライセンス取得の難しさと行政側の対応」の解説
日本モデルロケット協会が発行する従事者ライセンスの中で、第3級従事者ライセンスまでは試験さえ受かれば誰でも取得が可能であるが、H、I型まで打ち上げられる2級は一定の打ち上げ実績の証明と2級従事者の推薦が必要であり、一定の打ち上げ量に達するのにエンジン購入費用が多くかかる。また、推薦者となる2級従事者自体が現在14人しかいないことから、H、I型エンジン以上を打ち上げられるスキルを持ち、志のある者でも、推薦を取り付けることが難しく、取得が非常に難しい。また、J型が打ち上げられる1級ライセンスは7人しか所持しておらず、さらに取得が難しくなる。皮肉にも、この推薦方式を導入したライセンスシステムがモデルロケットの普及を妨げる要因ともなっている。 これらの背景には制度上の問題も存在するが、一方でそもそもH、I型や、日本で打ち上げることの出来ないK型以上のエンジンは、ロケット工学などの多少の知識と経験があれば扱いは難しくないものの、日本の行政側が安全保障やテロ対策の観点からモデルロケットをはじめとする火薬や引火性のある燃料を使用するアマチュアロケット活動を歓迎していないことなどがある。すなわち、知識のない者によって万が一、モデルロケットで事件あるいは人身事故が起きれば、その件を盾に行政がモデルロケット活動を禁止し、誰かの責任問題に発展しかねないという、協会及び消費者側、そして行政側の「恐れ」が、これらの問題の背景にある。ハイブリッドロケットでも同じような事情があり、国内においてアマチュア、民間中小企業、大学等で液体や固体燃料ロケットなどがほとんど製作されないことにもこのような事情がある。 日本モデルロケット協会によると 第4級従事者ライセンス:A8-3エンジン(または1/2A6-2エンジン)3回の打ち上げ実績または講習受講。 第3級従事者ライセンス:第3級試験で80点以上。 第2級従事者ライセンス:D,E,F,G型で各3回以上の打ち上げ実績(またはこれに換算される打ち上げ実績)またはG型6回以上の打ち上げと、該当級以上の従事者からの推薦により資格審査委員会で審査。 第1級従事者ライセンス:H,I型で各3回以上の打ち上げ実績と、第1級従事者からの推薦により資格審査委員会で審査。 となってい。
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