上津役工区
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/25 03:45 UTC 版)
上津役工区は全長2,566メートルで、飛島建設に対して発注された。1971年(昭和46年)1月に着工し、同年5月20日に起工式が挙行された。 上津役工区では坑口から掘削を行うことになったが、坑口付近に大規模な切り取りが必要であることや、用地の解決に時間を要する見込みであったことから、出口から90メートルから150メートルの間の土被りの薄い60メートル間を開削工法で掘削し、この部分から始終点へ向けて上部半断面先進タイヤ工法で掘削を開始した。別途、切り取りが終わり次第坑口付近に坑外設備を設けて本格的な掘削を開始した。出口付近は真砂土化が激しい地質で、湧水に伴って地山が流出するなど掘進が困難となり、ウェルポイント工法を利用して地下水位を低下させてから掘削を行った。出口より272メートルの地点までの突破に約12か月を要し、これ以降土被りが深くなるにつれて花崗岩が硬くなり、大谷工区と同様の地質となってきたため通常の掘削で進捗を挽回した。 1973年(昭和48年)3月14日に大谷工区側と貫通した。上津役工区は1974年(昭和49年)3月31日に竣工した。上津役工区の総工費は21億9546万5000円であった。
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