三曲合奏
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三曲合奏(さんきょくがっそう)とは、三曲の楽器である地歌三味線(三弦)、箏、胡弓の三種の楽器による合奏編成、及びそれにより演奏される音楽をいう。古くは「三曲合わせ」などとも呼ばれた。後に尺八が参入し、特に明治以降、三味線、箏、尺八による編成が多くなった。今日の文献によっては、胡弓入り三曲合奏が現在では行われていないかのような記述がしばしば見られるが、実際には現在においても胡弓入り三曲合奏は少なからず行われているので、これは明らかに誤りであり、十分な注意が必要である。
三曲合奏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 20:44 UTC 版)
江戸時代の地歌では三絃(三味線)・箏・胡弓の合奏が行われた。これが三曲合奏である。明治維新以降、胡弓の代わりに尺八が加わることが多くなり、現在では尺八入り三曲合奏の方が一般的に普通に行われる。一部の著述では胡弓入り三曲合奏が無くなったような記述も見られるが、それは全く根拠のない発言であり、現在でも胡弓入り三曲合奏は少なからず行われている。江戸時代にも尺八と箏や三味線の合奏は行われていたと考えられるが、尺八が普化宗の手から離れ合奏が解禁となったのは普化宗廃止後のことである。現在では通常は三曲合奏といえば尺八が入るものを指す。古典的な三曲合奏では、尺八の手付けは三絃の手をベタ付けで尺八向けに編曲したものであった。 こうした三曲の一員としての尺八は、西洋音楽の影響を受けた明治新曲や、春の海で知られる宮城道雄などの新日本音楽を経て、現代邦楽と呼ばれるジャンルを形成するに至った。 三曲系の演奏者のあいだでは、古典的な地歌箏曲を古曲、宮城道雄などの明治期から戦前までの楽曲を新曲、それ以降の楽曲を現代曲と呼ぶこともある。
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