一人旅のスタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/07 03:40 UTC 版)
一人旅は一人で旅をすれば成立するので様々なスタイルがありうる。 ただし、布施克彦によれば旅行会社のパック旅行では自由とは言い難いのだという。パック旅行では、日常性から離れることはできても旅そのものの持つ自由が得られない、旅行会社の用意するコースをたどるだけの旅をしてもその地を知ったことにはならないと指摘する。分刻みのスケジュールに追い立てられるようにして決められた宿に泊まり、お仕着せの料理を食べて、というのでは自由がなく、その町に暮らす人たちがどんな生活をしているかが理解できないと布施は指摘した。旅行会社のパック旅行に設定されているようなスポットというのは地方の実情から遊離した特殊なところで、中央の旅行会社とつながろうとするようなスポットでしかないのだと布施は述べた。 布施は、一人旅で訪れれば、自分で道を尋ねたり宿の相談をするうちにその町の人々とじかに話をすることで人々の人情に触れることもでき、スケジュールは自分の気持ち次第で自由だから横町など好きなところへ入り込んで行くこともでき、その土地の人々の生活の息遣いも感じることができ、より深くその土地の、作為的ではない、ありのままの姿を知ることができる、といったようなことを言っているわけである。 こうした、自分で段取りをつける一人旅は、交通手段も宿泊場所にも様々なスタイルがありうる。例えば、日本のローカル線で駅弁と車窓(列車)からの景色を楽しむのを目当てに時刻表をにらみフェリーも活用しつつ 夜は例えば民宿や旅館に泊まる旅、アジアをバックパッキングでユースホステルや地元の安宿などを利用しながら巡る旅、輪行袋を用いて自転車と列車を組み合わせて行う日本の島めぐり、ヨーロッパの街道を自転車で行く旅、オートバイにテントも積み野宿をしながら行う一人旅、ヒッチハイクで移動して宿を利用しつつも時には旅先で知りあった人の自宅に泊めてもらうこともある旅、四輪車で道の駅を利用して車中泊で気ままに移動してゆく一人旅 等々等々。他にも挙げればきりがないほど、実に様々なスタイルで行われている。
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