ローデシア軍の兵役義務
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/21 04:56 UTC 版)
「ローデシア軍」の記事における「ローデシア軍の兵役義務」の解説
近代的軍事訓練と人種差別的思想を利用して緒戦は優位に戦ったローデシア軍であったが、当地の白人は少数民族ゆえ兵員不足を埋めることは難しく、従軍期間は次第に延長された。1955年には4ヵ月半だった従軍期間は、1966年には9ヵ月へと延長され、1972年12月には防衛法により12ヵ月へと更に延長された。 兵役義務は戦況の激化にともない、1976年から1977年にかけて大幅に拡大されていった。18歳から25歳の白人男性に対する兵役義務は、1976年5月には12ヵ月から18ヵ月にまで延長され、1977年1月には25歳から38歳までの白人男性の兵役義務期間が年間190日に定められた。 兵役義務の拡大は、白人男性だけに留まらず、1977年2月には、アフリカ人を除く白人、アジア人、カラードの38歳から50歳までの男性に対して、年70日間の兵役義務が課せられた。さらには、1979年1月、都市部に在住の50歳から59歳までの白人、アジア人、カラード男性に対して、年42日間の兵役義務が課せられた。 さらには、アフリカ人男性に対する徴兵制度が1978年9月に導入され、1979年8月には16歳から50歳までのアフリカ人男性が兵役義務の対象とされた。 このように、ローデシア軍は兵員不足を解消するために兵役期間を延長し徴兵制度の対象者を拡大していったが、人種を問わずに徴兵拒否者が相次いだ。例えば、1979年1月時点で、アフリカ人兵役義務者1544名のうち1244名が兵役を拒否し、同時点の白人ですら兵役義務者1500名のうち415名が兵役を拒否した。長引くローデシア紛争は人々を疲弊させ、人種・階層やイデオロギーを越えて厭戦感情を広げていったためである。
※この「ローデシア軍の兵役義務」の解説は、「ローデシア軍」の解説の一部です。
「ローデシア軍の兵役義務」を含む「ローデシア軍」の記事については、「ローデシア軍」の概要を参照ください。
- ローデシア軍の兵役義務のページへのリンク