ロケットの打ち上げとの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 10:00 UTC 版)
赤道の近くは宇宙機を東向きに打上げるロケットの射場に向いている。赤道は地球の自転によって地球上で一番速く東向きに動いており、東へと打ち上げる場合には、その速度を利用することによって(地球から宇宙へ投げる形になる)、静止軌道に投下する静止衛星の打ち上げ燃料が節約できる。赤道に近い位置に射場を建設した例として、フランス領ギアナのギアナ宇宙センター(北緯5度3分)や鹿児島県の種子島宇宙センター(北緯30度24分、計画当時日本の最南端に近かった。21世紀の現在では沖縄県が最適)等が挙げられる。 比較的高い軌道で、かつ大型の商業衛星の需要が多いため、高性能な商業ロケットの最適化対象である静止軌道の周辺、あるいは特に種別を問わず、衛星軌道に上げたいといった場合には、赤道付近からの打ち上げに優位性がある。逆に、軌道傾斜角の大きな軌道に向けた打上げには優位性が薄い。偵察衛星や地球観測衛星に用いられる軌道傾斜角が90度より大きい太陽同期軌道や、赤道傾斜角の約23.4度ほど傾いた惑星の公転面に合わせる惑星間軌道への投入には、両極付近や中緯度の射場が適している。
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