レバレッジド・バイアウトとは? わかりやすく解説

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レバレッジド‐バイアウト【leveraged buyout】

読み方:ればれっじどばいあうと

leverageはてこ、buyout買収の意》買収しようとする企業が、買収対象会社資産営業力などを担保として買収資金調達する企業買収M&A)の一方法。少額の手持ち資金大きな買収資金得られるため、てこの原理なぞらえていわれるLBO


LBO(レバレッジド・バイアウト)(Leveraged Buyout)

小さな企業相手信用力大きな企業買収すること

買収対象となる企業資産担保にして資金借り入れ、その資金によって企業買収すること。自己資金少なくて企業買収できる方法のひとつ。

A社がB社を買収しようとするとき、B社の資産担保銀行などの金融機関から借り入れた資金使って過半数議決権株式取得する買収成功したとき、B社の資産借入金返済充てる

金融機関は、A社によるB社の買収がほぼ間違いなく成功する見込むと、リスクの低い融資として資金貸し出しやすい。一方、A社にとっては、手持ち資金がなくても大きな企業買収できるメリットがある。

LBOは1970年代アメリカで始まったちなみにレバレッジとは「てこ」のことで、LBOは「てこ」の原理用いて小さな企業大きな企業買収するという意味で使われている。

ライブドアフジテレビ買収向けて、LBOで3000億円の資金調達検討していることが報道された。

(2005.03.22掲載


レバレッジドバイアウト

【英】:Leveraged Buy Out

Leveraged Buy Out (LBO)。企業買収の際に買収対象企業資産担保として金融機関融資を受けるなどして買収資金捻出する買収手法

一般的にリスクが高い買収手法であるため、高金利であることが多い。レバレッジとはてこの意で、手元資金がなくても大きな買収が可能となることからこの名前がついた。

レバレッジドバイアウト


レバレッジド・バイアウト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/31 22:47 UTC 版)

レバレッジド・バイアウト: Leveraged BuyoutLBO)は借入を用いた(レバレッジド)企業買収(バイアウト)である。

概要

LBOとは、主としてプライベート・エクイティ・ファンドなどが、買収先の資産及びキャッシュフロー(キャッシュ・マネジメント)と自身のジャンク債を担保に負債を調達し、買収した企業の資産の売却や事業の改善などを買収後に行うことによってキャッシュフローを増加させることで負債を返済していくM&A手法である。少ない自己資本で、相対的に大きな資本の企業を買収できることから、梃の作用になぞらえて「レバレッジド・バイアウト」と呼ばれる。また、こうしたM&Aに対する金融を「レバレッジド・ファイナンス」と呼ぶ。

株式・債権両市場が行き詰まった1970年代にアメリカで発祥したと言われる。キャッシュ・マネジメントの前提となるマネー・マーケット・ファンドは、この頃中小企業に普及したのである。1980年代にドレクセル・バーナム・ランベールマイケル・ミルケンが、ジャンク債を発行する企業とそれを買う投信会社の参加・離脱に年中無休で便宜を図り、ドレクセルが買収対象となる企業の株式を予め仕入れて利益を貪った。このドレクセル自身もアグレッシブにレバレッジド・バイアウトをくり返した。

事例

1962年に、米国バージニア州リッチモンドのアルベマール・ペーパー・マニュファクチャリング・カンパニーが2億米ドルを調達しエチルコーポレーションを買収した。エチルコーポレーションはアルベマールの13倍の規模だった。この取引は当時過去最大のLBOだった[1]。この製紙会社は2004年にアクゾ・ノーベルの触媒産業部門を買収した。

1988年、ドレクセルと密接なファンドコールバーグ・クラビス・ロバーツが記録を塗り替えた。KKRが総額300億ドル超、負債の調達比率8割でRJRナビスコを買収したのである。

日本では、ソフトバンクによるボーダフォン日本法人(現・ソフトバンク)の買収が過去最大で、買収総額1兆7千億円のうち半分強に当たる1兆円をLBOにより調達した。この他にも総額2000億円以上の、リップルウッドによる日本テレコム(現ソフトバンク)の買収、カーライルによるDDIポケット(現ソフトバンク)の買収などがあげられる。

他にも中堅電気機器メーカー・川﨑電気(現かわでん)がソフトバンク・インベストメント(現SBIホールディングス)傘下にあるファンドの支援を受けたときも、この手法を採用した[注釈 1]

フィクションにおける事例

映画「プリティ・ウーマン(90米)」では、リチャード・ギア演じる実業家が、造船会社を買収して買収先の資産を売却して利益を得ようと、LBOを仕掛けている。上演された1990年までには、LBO が労組と労働者の生活をぶち壊すものとして社会問題化していた。 同じく映画「摩天楼はバラ色に(87米)」では、冒頭でマイケル・J・フォックス演じる主人公が就職したニューヨークの企業がLBOを仕掛けられ、出社1日目で解雇されてしまうところから物語が始まる。

脚注

注釈

  1. ^ 同社は、2004年11月にはジャスダックへの再上場を果たすまでに至った。

出典

  1. ^ Our History(アルベマール・コーポレーション社史)

関連項目


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