レイヤ2/3仮想回線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/03/08 01:51 UTC 版)
ネットワーク層およびデータリンク層の仮想回線プロトコルはコネクション指向のパケット交換に基づいている。すなわち、データは常に同じ経路で送られ、常に同じノードを経由する。コネクションレス型のパケット交換に対して、以下のような利点がある。 コネクション確立時に帯域幅を予約でき、Quality of Service (QoS) の保証が容易である。例えば、固定ビットレートのQoSクラスを提供でき、回線交換をエミュレートできる。 パケットは個別にルーティングされず、そのためデータパケットのヘッダに完全なアドレス情報が不要である。したがってオーバーヘッドが小さくなる。パケットのヘッダには小さな仮想回線識別子 (VCI) を格納すればよい。ルーティング情報はコネクション確立時にのみネットワークノード群に転送される。 ルーティングはコネクション確立時に設定され、その後は固定なので、パケット転送は理論上高速になる(コネクションレス型ではパケット毎に個別にルーティングが必要)。パケット転送時は仮想回線識別子を参照すればよく、完全なアドレスを調べる必要がない。これはASICで簡単に実装できる。しかし、IPルーターの市場は大きく、最近ではレイヤ3スイッチなどの発展も著しいため、コネクション指向プロトコルのスイッチよりも性能がよいものが多い。
※この「レイヤ2/3仮想回線」の解説は、「仮想回線」の解説の一部です。
「レイヤ2/3仮想回線」を含む「仮想回線」の記事については、「仮想回線」の概要を参照ください。
- レイヤ2/3仮想回線のページへのリンク