ラテン語版
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/02 08:38 UTC 版)
1148~1153年に、ラテン語版『イセングリムス』(Ysengrimus)が長編・比喩長編詩として、現在はベルギーのヘントのニヴァルドゥス(Nivardus)によりまとめられている。 > 動物の世界を借りたこの長編詩では、オオカミのイセングリムス(Ysengrimus)が宿敵のキツネのレイナルドゥスに徹底的にいじめられ、叩かれ、打ちのめされて、最後には生きたまま66匹のブタに食べられてしまう。すべて当時の中世社会が風刺的に描かれているといわれていて、オオカミが司教・修道院長階級を表しており、彼らが自分らの罪のために庶民を表すキツネに罰を与えられるという、社会がひっくり返ったような記述が続いている。 このラテン語長編詩はその後ヨーロッパ各国の文学に移殖されていて、各国語で翻訳・創作がなされている。 狼のイセングリムスがある日森の中で狐のレイナルドゥスに遭遇する場面は、次のように書かれている。 中世ラテン語日本語訳(GFDL)Egrediens silva mane Ysengrimus, ut escam ieiunis natis quae reret atque sibi, cernit ab obliquo Reinardum currere vulpem, qui simili studio ductus agebat iter, ... 朝イセングリムスは肉を求めて森へ出かけた、 彼自身と子供たちの空の胃のために。彼はキツネのレイナルドゥスが前を斜めに横切るのを見て、 彼も同様な目的で出かけてきたのだ。...
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