ユニットインジェクタ式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/06 02:54 UTC 版)
「噴射ポンプ」の記事における「ユニットインジェクタ式」の解説
ユニットインジェクタ式噴射ポンプは、シリンダー上部に注射器のように取り付け、パスカルの原理を応用し、カムによって噴射する。 電子制御は、噴射量を減らす操作を行う。カムによる圧縮で2,000気圧の高圧噴射を可能にしている。 メインポンプからインジェクタまでは低圧のパイプでつながっている。インジェクタごとに加圧機構を持つため、従来型の噴射ポンプでは不可能な高圧が簡単に得られることから、燃料の微粒化による完全燃焼が行え、燃費の改善に効果がある。フォルクスワーゲン・アウディグループ(現・フォルクスワーゲングループ)が燃費最優先の考えでこの方式を選んだ。また、ランドローバーのTD5エンジンにも、このユニットインジェクタ式が採用されている。なお、このTD5エンジンを搭載したディフェンダー110は、2002年(平成14年)から2005年(平成17年)の間、日本にも正規輸入されていた。 日本では、日産ディーゼル(現・UDトラックス)1社のみが開発を続け、尿素SCRシステムとの組み合わせで、平成17年排出ガス規制(新長期規制)への適合を大幅な前倒しで果たしている。尿素SCRシステムは、排気に尿素水を噴射し、過酸素完全燃焼の結果発生するNOxを、アンモニアと水によって窒素と水に還元するもので、大型車用を始め、一部の乗用車・商用車のディーゼルエンジンにとって、排出ガスの浄化に欠かせない装備となっている。
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