モハ103形・モハ102形910番台
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「国鉄103系電車」の記事における「モハ103形・モハ102形910番台」の解説
加減速時に発生する空転を防止する観点から、超多段バーニア式制御器を搭載した試作車として、1967年に910番台が登場した。制御器搭載のモハ103-911 - 913とユニット間の引通線を一部変更したモハ102-911 - 913の合計3ユニット6両が製造された。 主制御器はCS30形で、制御段数は力行55段・ブレーキ51段と大幅に増加している(従来のCS20Cでは力行29段)。品川電車区に配置され、山手線で試験が行われた結果、問題点の改善策を講じた量産型であるCS40形が後述の地下鉄乗り入れ用1000番台に採用された。精密なバーニア機構は製造費用が高く保守にも手間がかかることから、地下鉄直通用の1000番台・1200番台に採用されたに留まり、その他の増備車は従来型のCS20形のままで製造された。 山手線で910番台は1編成に集約の上で運用されていたが、同線の205系化により他線区に転出させる際、特殊な制御器淘汰を名目に以下の転用改造が施工された。 冷房改造され160 kVAのMGを搭載していたモハ102-911・913以外の4両については電装解除のうえ、後述のサハ103形800番台に改造。 モハ102-911は浦和電車区に転属、モハ103-107とユニットを組成。 モハ102-913は豊田電車区に転属、モハ103-62とユニットを組成。新ユニット組成車は、ほぼ同時期に保全工事を施工された非冷房車(後にAU712形で冷房化)。 ユニットを組替で捻出されたモハ102-172・62はサハ103形800番台に改造。 1994年にモハ102-913が、1995年にモハ102-911が廃車となり区分番台消滅した。
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