メソポタミアの音楽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 21:05 UTC 版)
カリフォルニア大学バークレー校のAnne Draffkorn Kilmerがイラクのニップルから出土した紀元前20世紀頃の粘土板を解読した結果、音楽の演奏法が断片的にしめされていることがわかった(Kilmer 1986) 。その音楽は全音階を用い、三度のハーモニーで構成されていた。その粘土板の記譜法は紀元前1250年頃に作られたものとはまた別のものであった。記譜法については議論があるものの、リラのチューニングについての指示があり、それは別の粘土板でも言及されているものである(West 1994)。これらの粘土板は断片的だが記録に残る最古のメロディーである。 またナブニトゥ(Nabnitu "創造物"の意)と呼ばれる複数の粘土板からなる古バビロニア期(前18世紀ごろ)のシュメール語、アッカド語でかかれた百科事典のようなものがウルから出土している。この百科事典には記譜法について記したものが含まれていた。粘土板の解読は難しいが、分析した結果、楽器は特定できないが、9本の弦とその音程についての記述があった。これら9本の弦は対称的になるように"123454321"と番号が振られていた。これらは2つの段落に分かれて記されており、ひとつはシュメール語で、もうひとつはアッカド語で書かれていた。この粘土板のコレクションは大英博物館に収蔵されている。
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