マルコム・マクラーレンとは? わかりやすく解説

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マルコム・マクラーレン

(マルコム・マクラレン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/02 04:22 UTC 版)

マルコム・マクラーレン
Malcolm McLaren
マルコム・マクラーレン(2009年)
基本情報
出生名 Malcolm Robert Andrew McLaren
(後にMalcolm Robert Andrew Edwards)
生誕 (1946-01-22) 1946年1月22日
イングランドロンドン
死没 (2010-04-08) 2010年4月8日(64歳没)
スイス
ジャンル ロックヒップホップパンク・ロックロックンロールニュー・ウェイヴ
職業 ミュージシャンマネージャー起業家作曲家
担当楽器 ボーカル
活動期間 1971年 - 2010年
共同作業者 ニューヨーク・ドールズ
セックス・ピストルズ
バウ・ワウ・ワウ
ハイゲイト墓地の東にあるマクラーレンの墓

マルコム・マクラーレン[1]Malcolm McLaren1946年1月22日 - 2010年4月8日)は、イギリスのロック・バンド・マネージャーファッションデザイナーミュージシャン起業家セックス・ピストルズおよびニューヨーク・ドールズの仕掛人として知られる。

略歴

ロンドン出身。父のピート・マクラーレンはスコットランド人であり、マルコムが生まれた時にまだ10代であった。2歳の時に父が去った為、母方の祖母に育てられた。祖母の家はポルトガルユダヤ人の家系でダイヤモンドディーラーをしており裕福な家庭であった。幼いころから祖母に「いいかい、悪い子でいる方がよいのよ。良い子にしているなんて退屈よ。それでも良い子でいたい?」と教わったという。マルコムの母親はロンドンで服飾の仕事をしている男性と再婚。継父と母親が所有していた服飾工場は、彼の基礎となった。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ卒業後、ファッションデザイナーとして活動することとなる。大学時代は、フランス革命家やシチュアシオニスト・インターナショナルから反体制的政治思想の影響を受ける。

2010年4月8日中皮腫(中皮細胞のがん)によりスイスにて永眠[2]ロンドン北部のハイゲイト墓地に埋葬される。

パンク・カルチャー

ヴィヴィアン・ウエストウッド

1971年ヴィヴィアン・ウエストウッドとともに、フィフティーズ調ファッションのブティック「Let It Rock」を開店した。ヴィヴィアンとの間には息子のジョセフが生まれている。

1974年に渡米した際にニューヨーク・ドールズを気に入り、マネージャーを務める。程なくいてバンドは解散してしまうが、ニューヨークのアンダーグラウンドで勃興していたニューヨーク・パンクに強い影響を受ける。

帰英後、店名を「Let It Rock」から「SEX」と変えてボンデージファッションを売り始め、さらにこの頃に関わっていたストランドというバンドをパンクのスタイルで売り出そうと考えた。バンドは新たにジョニー・ロットンらを加えてセックス・ピストルズと改名する。

セックス・ピストルズは1976年EMIと契約し、デビュー。商業的、音楽的に肥大化した既存のロックへのアンチテーゼ、過激で反社会的なイメージ戦略で大成功を収める。これを機にパンク・ファッションパンク・ロックはイギリスの若者に一大ブームを巻き起こした。

デビュー前のアダム&ジ・アンツのマネージメントも手がけ、バンドメンバーを引き抜いてバウ・ワウ・ワウを結成し、派手なファッション戦略を手がけた。

サンプリングに使われた曲

ヒップホップの開拓者としての顔

セックス・ピストルズのマネージャーとして知られるマルコム・マクラーレンは、ヒップホップ開拓者としても有名。

複数のレコードから引用した短いフレーズコラージュ感覚でまとめた1983年発表のアルバム『俺がマルコムだ! (Duck Rock)』は、そのヒップホップ的手法が様々なクリエイターに影響を与え、エミネムミッシー・エリオットなどのヒップホップ系アーティストからミクスチャー・ロック系アーティスト、さらにはジャネット・ジャクソンマドンナらがサンプリングしている。

また、同アルバムはクラシック音楽ダンス・ミュージックの融合など実験的な試みが取り入れられていた。

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム

  • 『俺がマルコムだ!』 - Duck Rock (1983年)
  • 『ファンズ』 - Fans (1984年)
  • 『スワンプ・シング』 - Swamp Thing (1985年)
  • 『ワルツ・ダーリン』 - Waltz Darling (1989年) ※マルコム・マクラレン・アンド・ザ・ブーチラ・オーケストラ名義
  • 『ラウンド・ジ・アウトサイド!²』 - Round the Outside, Round the Outside (1990年)
  • 『パリ』 - Paris (1994年)
  • Tranquilize (2005年)
  • Shallow – Musical Paintings (2009年)

コンピレーション・アルバム

  • 『バッファロー・ギャルズ - Back To Skool』 - Buffalo Gals Back To Skool (1998年)

その他

評伝

  • ポール・ゴーマン『評伝 マルコム・マクラーレン』川田倫代訳、イースト・プレス、2024年

脚注

  1. ^ マルコム・マクラレン」の表記もある。
  2. ^ Former Sex Pistols manager Malcolm McLaren dies at 64”. BBC News (April 9, 2010). 8 April 2010閲覧。

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