マゼランの記録
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「フェルディナンド・マゼラン」の記事における「マゼランの記録」の解説
マゼランの業績について語る一次史料は多くはないが以下の物が主だった記録である。 アントニオ・ピガフェッタ『最初の世界周航の報告書』 マゼラン艦隊に同行したイタリア人ヴェネツィア共和国ヴィチェンツァの貴族ピガフェッタによるもの。帰国後ローマ法王の薦めもありマゼラン艦隊の記録を書く。これが改竄を受けながらもヨーロッパ中で発行され広く読まれたものと思われている。後年の伝記作家や研究者はピガフェッタの記録を中心にマゼランの航海を考察している。ピガフェッタの記録は岩波文庫2011年、や岩波書店、大航海時代叢書『航海の記録』1965年などが和訳全文を刊行し、2011年岩波文庫版で240ページほどの記録である。 トランシルヴァーノの調書 スペイン王の秘書トランシルヴァーノが航海直後、フアン・セバスティアン・エルカーノら乗組員3名からの聞き取り調査をまとめたもの。マゼラン寄りのピガフェッタがマゼランとスペイン人の対立に関しては言葉を濁しているのに比べ、パタゴニアでは反乱側であったエルカーノではあるが、トランシルヴァーノの調書は反乱に関しては赤裸々に書いている。トランシルヴァーノの調書も岩波文庫2011年でピガフェッタの記録とあわせて和訳刊行されており、2011年岩波文庫版で78ページの記録である。 アルボの航海日記 アルボはビクトリア号の航海長:航海日記であるだけに客観的な記録である。航路などのデータに関してはピガフェッタより信頼されている。 セビリアのインディアス総合古文書館 インディアス総合古文書館には乗組員名簿や積荷のリスト、王の命令書、各種の公文書などマゼラン艦隊に関する公的な書類が多く残されている。
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