マスカットの品種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 10:26 UTC 版)
「マスカット (ブドウ)」の記事における「マスカットの品種」の解説
今日では、マスカットには主に以下の品種が知られている。 マスカット・オブ・アレキサンドリア (Muscat of Alexandria) マスカット系の原種にあたり、日本国内で一般的にいう「マスカット」。日本では主に岡山県で栽培され、生食用の高級ブドウとされているが、南アフリカなどではワイン用に作られている。 ローデ・ハネポート (Roode Hanepoot) マスカット・オブ・アレキサンドリアの枝変わり。紫紅色種であることから日本では「紅アレキ」と呼ばれる。 ネオマスカット (Neo Muscat) 1925年に岡山県の広田盛正がマスカット・オブ・アレキサンドリアと日本の固有品種である甲州三尺の交配により生み出した品種。 マスカット・ハンブルク (Muscat Hamburg) / ブラック・マスカット (Black Muscat) イギリスにてマスカット・オブ・アレキサンドリアとブラック・ハンブルク(トロリンガー)(ドイツ語版)を交配して生まれた品種。食用・ワイン用として栽培されている他、交配親としても有名。 甲斐路 (Kaiji) 1955年に山梨県の植原葡萄研究所にてフレームトーケーとネオマスカットを交配して生まれた「赤いマスカット」。 マスカット甲府 (Muscat Kofu) 甲斐路と同じく、1955年に山梨県の植原葡萄研究所にてネオマスカットとハンガリーの品種ケニギン・デル・ワインガルテン(ドイツ語版)を交配して作られた。外観はネオマスカットに似る。非常に強い香りを持つ。 ヒロ・ハンブルク (Hiro Hamburg) 1970年に岡山県の広田盛正が生み出した黒色の大粒品種。マスカット・ハンブルクと甲州三尺の交配種とされていたが、九州大学による研究の結果、否定されている。 イタリア (Italia) マスカット・オブ・イタリアとも呼ばれる。イタリアでビカンヌとマスカット・ハンブルクから生まれた緑色大粒品種。優れた品質から、政府が栽培を奨励するため国名を付けたと言われる。 ルビーオクヤマ (Ruby Okuyama) 1973年にブラジルにて日系人の奥山孝太郎が自身のブドウ園で発見したイタリアの枝変わり。赤色種で強い香りを持つ。 カノンホールマスカット (Cannon Hall Muscat) イギリスで発見されたマスカット・オブ・アレキサンドリアの4倍体枝変わりの実生。ピオーネの親とされていたが、九州大学による研究の結果、否定されている。 マスカット・オットネル (Muscat Ottonel) ハンガリーなどで栽培されるワイン用ぶどう。 ミュスカ・ブラン・ア・プティ・グラン (Muscat Blanc à Petits Grains) モリオ・ムスカート ドイツのファルツ地区に多く見られる甘口のワイン用品種。ワインはモリオ・マスカットの名前で売られることが多い。 モスカート イタリア産マスカット。ピエモンテ産のアスティ・スプマンテとモスカート・デル・ピエモンテはDOVGTワインに指定されている。
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