ポリュビオス
ポリュビオス
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ポリュビオス(ギリシア語: Πολύβιος, Polybius, 紀元前204年? - 紀元前125年?)は、古代ギリシアのメガロポリス生まれの歴史家である。第三次マケドニア戦争のピュドナの戦いの後、人質としてローマに送られたものの、スキピオ・アエミリアヌスの庇護を受けた。
著書『歴史』はローマの歴史を中心に第一次ポエニ戦争から紀元前146年までを取り扱い、ポエニ戦争など当時の状況についての第一級の史料である。またその中で述べられた政体循環論もよく知られる。
著作
ポリュビオスの著作として『歴史』以外に四つ知られているが、いずれも完全に散逸した。
ポリュビオスの『歴史』全39巻のうち、日本語訳があるものを以下に示す。
- 『世界史』(全三巻)
- 『世界史I』(竹島俊之訳、龍渓書舎、2004年、ISBN 4844754866)…第1巻~第6巻
- 『世界史II』(竹島俊之訳、龍渓書舎、2007年、ISBN 9784844754879)…第7巻~第18巻
- 『世界史III』(竹島俊之訳、龍渓書舎、2007年、ISBN 9784844754886)…第19巻~第39巻
- 『歴史』(全四巻)
- 『歴史1』(城江良和訳、京都大学学術出版会・西洋古典叢書(以下同)、2004年、ISBN 9784876981564)…第1巻~第3巻
- 『歴史2』(城江良和訳、京都大学学術出版会、2007年、ISBN 9784876981694)…第4巻~第8巻
- 『歴史3』(城江良和訳、京都大学学術出版会、2011年、ISBN 9784876981922)…第9巻~第21巻
- 『歴史4』(城江良和訳、京都大学学術出版会、2013年、ISBN 9784876982523)…第22巻~第39巻
関連項目
ポリュビオス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 10:50 UTC 版)
ポリュビオスは『歴史』を執筆し、ローマが短期間に覇権を確立した理由を分析した。王政・貴族政・民主政は、長く続くと腐敗や制度老朽化によりそれぞれ僭主政・寡頭政・衆愚政へ堕落し、僭主政は貴族により打倒され、衆愚政は独裁者を招き寄せるため、この六政体は永遠に循環する(政体循環論)。しかしローマ人は、単一の原理に基づく限りいかなる国制も衰えると考え、執政官・元老院・民会の三機関にそれぞれ王政的要素・貴族政的要素・民主政的要素を担わせた政治体制を構築することで政治の安定を実現した、と考えた。アリストテレスは富者と貧者の均衡を重視して寡頭政と民主政を混合させた国制(ポリテイア)を構想したが、ポリュビオスは諸機関の均衡を強調した。この混合政体論(権力分立論)は以後の政治論の重要なモデルとなった。
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