ベティカ幻想曲とは? わかりやすく解説

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ファリャ:ベティカ幻想曲(アンダルシア幻想曲)

英語表記/番号出版情報
ファリャ:ベティカ幻想曲(アンダルシア幻想曲Fantasiatica作曲年1919年  出版年1922年  初版出版地/出版社Chester 

作品解説

2007年10月 執筆者: 齊藤 紀子

 1919年完成し、その翌年ニューヨークにて、ルービンシュタインにより初演された。この作品出版は、その後1922年なされている。
 アルベニスグラナドス続いてスペイン民族主義頂点築いたファリャは、ピアノ作品というよりもむしろバレエ音楽作曲家として知られているだろう。そのようなファリャが、ピアノ特有の表現通してアンダルシア伝えようとしたのがこの作品である。尚、「ベティカ」とは、古代ローマ時代遡るアンダルシアの名称である。遥か昔のアンダルシア思いを馳せたファリャは、原題ラテン語綴っている。
この作品全体は、コーダを伴う「ABA’」の三部形式書かれている。Aの部分は、フリギア旋法基調としたアレグロ・モデラート4分の3拍子。非常に狭い音程集約された音群により開始する。そこから、左手短3度鋭敏なアーティキュレーション浮き立つ。そして、このような音楽が、分散和音グリッサンドアラベスク風のパッセージと、多様に変形される。続くBの部分は、アンダンティーノインテルメッツォである。この部分拍子が8分の3拍子となる。そのような変化中にも短3度音程共有というAの部分との共通要素見られるまた、この部分では、右手一貫して左手対すシンコペーション強調する。しかし、そのようなリズムズレは、この部分曲想から、明白な差異というよりはむしろ、夢想的な雰囲気醸し出している。A’以降作品全体終結まで、前進力溢れて音楽勢いよく進んでいき、曲を閉じる。


ベティカ幻想曲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/08 15:29 UTC 版)

ベティカ幻想曲』(ベティカげんそうきょく、 ラテン語: Fantasia Baetica, スペイン語: Fantasía Bética)は、スペインの作曲家マヌエル・デ・ファリャによって作曲されたピアノ独奏曲である。アルトゥール・ルービンシュタインに委嘱を受けて作曲された。

概要

演奏時間約13分ほど。当時スペインへ演奏旅行に来ていたアルトゥール・ルービンシュタインに委嘱を受けて作曲され、ルービンシュタイン自身によってニューヨークで演奏された(初演はヨゼフ・ホフマンによる)。「ベティカ」はラテン語でスペインのアンダルシア地方を指しており、それを受けて日本では別名『アンダルシア幻想曲』、また原題のまま『ファンタジア・ベティカ』と呼ばれることもある。ファリャのピアノ独奏作品の中でも特に演奏効果の高い楽曲で、フラメンコのリズムやギター奏法の多用など、スペイン民族主義の頂点を極めたファリャならではの作品となっている。

しかし、ルービンシュタイン自身は演奏至難かつ厳格な作風の本作になじめず、録音しないままレパートリーからは外してしまった。

脚注

外部リンク

ベティカ幻想曲の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト



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