プロフェッショナルの食細胞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 01:50 UTC 版)
「食作用」の記事における「プロフェッショナルの食細胞」の解説
好中球、マクロファージ、単球、樹状細胞、破骨細胞、および好酸球は、プロフェッショナルの食細胞として分類される。最初の3つは、ほとんどの感染症に対する免疫応答に最も大きな役割を果たす。 好中球の役割は、血流をパトロールし、感染の場合にのみ大変な数で組織に急速に移動することである。そこでは食作用による直接的な殺傷効果がある。摂取後の好中球は、病原体を細胞内で効率的に殺滅する。好中球は、主にFcγ受容体と補体受容体1および3を介して貪食する。好中球の殺滅効果は、あらかじめ形成された顆粒に存在する分子のたくさんのレパートリーによるものである。この顆粒に用意されている酵素や他の分子は、コラゲナーゼ(英語版)、ゼラチナーゼ、またはセリンプロテアーゼなどのプロテアーゼ、ミエロペルオキシダーゼ、ラクトフェリン、および抗生物質タンパク質である。これらのファゴソームへの脱顆粒は、高い活性酸素種の産生(呼吸性バースト(英語版))を伴い、非常に高い殺菌力がある。 単球やそれが成熟したマクロファージは、血液循環から離れて組織内を移動する。そこでは、これらは常在細胞となり、静止した防壁を形成する。マクロファージは、マンノース受容体(英語版)、スカベンジャー受容体(英語版)、Fcγ受容体、補体受容体(英語版)1、3、4によって食作用を開始する。マクロファージは長寿命で、新たなリソソームを形成することで食作用を継続することができる。 また、樹状細胞も組織内に存在し、食作用によって病原体を摂取する。それらの役割は、微生物を殺したり除去することではなく、適応免疫系の細胞に抗原提示するために微生物を分解することである。
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