プロトン性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 05:21 UTC 版)
詳細は「プロトン性溶媒」を参照 極性溶媒はプロトン性極性溶媒と非プロトン性極性溶媒とに分類される。プロトン性溶媒とは、プロトン(水素イオン)供与性を持つ溶媒のことである。多くのプロトン溶媒は酸素あるいは窒素原子に結合した比較的酸性度の高い水素を持つ。また、酸素・窒素は、非共有電子対も持つことからプロトン受容性(ルイス塩基性)も併せ持つ。この性質によりプロトン性溶媒は溶媒分子間で水素結合を形成している物が多い。水 (H2O)、エタノール (CH3CH2OH) 、酢酸 (CH3C(=O)OH) などが例として挙げられる。非プロトン性極性溶媒としてはアセトニトリル (CH3C≡N) 、アセトン (CH3C(=O)CH3) などが挙げられる。プロトン性極性溶媒はイオンを安定化する効果があるため、SN1反応等のイオン生成が律速となる反応によく用いられる。一方、非プロトン性極性溶媒は陽イオンのみを安定化するものが多く、陰イオンの反応性を高める傾向があるため、SN2反応等に好んで用いられる。
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