ブロックの姿勢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/23 07:17 UTC 版)
「アイザック・ブロック」の記事における「ブロックの姿勢」の解説
多くのカナダ人はブロックを自分達の仲間だと見ていたが、ブロック自身はカナダを故郷とは考えていなかった。ブロックはケベック市については好意的であったが、概してこの国を僻地とみており、ナポレオンと戦うためにヨーロッパに転属することを望んだ。更にブロックはカナダの開拓者達がアメリカの同調者ではないかと疑っていたので、植民地を守るために武器を持たせることを躊躇していた。ブロックはイギリス軍正規兵やテカムセのインディアン戦士と共に戦う方を好んだ。 ブロックがテカムセや他のインディアン同盟軍に見せた態度は注目に値する。ブロックの交わした文書を見れば、ブロックがインディアンを父親のような謙りでみていたことが分かるが、テカムセ自身を非常に高く評価していた。ブロックはテカムセを「インディアンのウェリントン公」と呼び、「テカムセより賢明で勇敢な戦士はいないと信じる」と言った。インディアン達にもそれなりの尊敬の念で接した。ブロックの個人的な高潔さは文書にも表されており、ブロックが生きておればインディアンの故郷についてショーニー族に約束したことを守ったであろうことがわかる。 ブロックは、広い公的な教育が欠けていたが、教育の重要性を認めていた。ブロックは暇な時は部屋に閉じこもり、その教養を高めるための読書に耽っていたと報告されている。ブロックの好みは様々であり、戦術や軍事科学の著作を多く読む一方で、哲学や他のやや実践には直接結びつかない分野の本も読んでいた。ブロックの死んだ時に、そのささやかな蔵書の中にはウィリアム・シェイクスピア、ヴォルテールおよびサミュエル・ジョンソンのものも含まれていた。
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