フレームのフォーマット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/08 04:30 UTC 版)
フレームは先頭から、1オクテットのフラグシーケンス、1オクテットのアドレス部、1オクテット(モジュロ8の場合)の制御部、任意長(最大4099オクテット)のデータ本体、2オクテットのフレーム検査シーケンス、1オクテットのフラグシーケンスの順に構成されている。それぞれのフィールドの詳細は以下の通り。 フラグシーケンス 先頭も末尾も同じく、常に 0x7E という値である。このビットパターンがフレームの途中に現れるとそこでフレームが終わったと誤解してしまうため、ビットスタッフィングという技法を送信機と受信機で使用する。簡単に言えば、1が5個続くと送信側で強制的に0を挿入し、受信側では1が5個続いた後の0を強制的に削除する。 アドレス部 LAPBはポイント・ツー・ポイントで働くプロトコルであり、DTEのネットワークアドレスは第3層のパケットにあるため、このフィールドは意味を持たない。そのため、LAPBではこれを別の用途に使用している。0x01または0x03という2つの値だけをとり、リンクコマンドと応答の識別に使う。0x01 はDTEからDCEへのコマンドを格納したフレームであることを示し、DCEからDTEへの応答を示す。0x03 はDCEからDTEへのコマンドを格納したフレームであることを示し、DTEからDCEへの応答を示す。したがって、一方が第2層のDTE、もう一方が第2層のDCEと設定しておく必要がある(第1層のDCE/DTEの識別とは異なる)。 制御部 フレーム型の識別に使う。それに加えて、フレーム型にしたがってシーケンス番号、制御機能、誤り追跡機能などを担う。 フレーム検査シーケンス (FCS) フレームデータの完全性を検査するのに使われ、高度な物理的誤り制御を可能にする。 LPABは、非同期平衡モード (ABM) で動作する。このモードは平衡型であり(マスタースレーブ関係は存在しない)、SABM(E)/SMフレームでそれを示している。どちらの局であっても任意の時点で、初期化し、監視し、誤り訂正し、フレームを送信できる。DTEとDCEは同等に扱われる。スライディングウィンドウによるフロー制御をサポートしており、通常のウィンドウサイズはモジュロ8(シーケンス番号が7まで)である。ウィンドウサイズは拡張でき、肯定応答を待たずに送信できるフレーム数を127(モジュロ128)や32767(モジュロ32768)に増やすことができる。ただし、その場合フレームの制御部のオクテット数も増やす(シーケンス番号が入りきらないため)。
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