フェナキストスコープとは? わかりやすく解説

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フェナキストスコープ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 09:06 UTC 版)

エドワード・マイブリッジによる
フェナキストスコープ用円板 (1893)

フェナキストスコープ: Phenakistoscope)またはフェナキスティスコープ: Phenakistiscope)は、回転のぞき絵(ゾートロープ)に先駆けて登場した初期のアニメーション機器。1831年ベルギージョゼフ・プラトーオーストリアジーモン・フォン・シュタンプフェルがほぼ同時に発明した。日本語では「おどろき盤」という呼称もある[1]。これは、1970年代日本でフェナキストスコープを復元した古川タクが、「驚き盤」として命名したものとされている[2]

一般的なフェナキストスコープは、軸に垂直に取り付けられた回転する円板である。円板にはアニメーションのコマに相当する絵が順に描かれており、コマとコマの間にスリットがある。この円板を回転させ、絵を鏡に映し、動くスリットから透かして見る。仮現運動を利用し、スリットを通すことでブレがなくなり、絵が動いているように見えるのである。別の形状としては、絵を描いた円板とスリットのある円板を別々にしたものがある。こちらは鏡が不要という利点はあるが、扱いにくい。ゾートロープやプラキシノスコープなどとは異なり、フェナキストスコープは1度に1人しか楽しめない。

名称の由来は、: φενᾱκῐστῐκός (phenākistikós)「騙す」 + : ὄψ(óps) 「目」である。眼を騙して絵が動いているように見せることから来ている。

Flanders International Film Festival では、映画製作に貢献した人物に Special Honorary Joseph Plateau Award としてプラトーのオリジナルのフェナキストスコープの複製品を贈呈している。

脚注

  1. ^ フェナキスティスコープ”. 富士フイルム. 2015年8月15日閲覧。
  2. ^ 山村浩二 (2005年12月8日). “驚き盤”. 山村浩二. 2015年8月15日閲覧。

関連項目

外部リンク


フェナキストスコープ(1839年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 21:25 UTC 版)

アニメーションの歴史」の記事における「フェナキストスコープ(1839年)」の解説

フェナキストスコープ(phenakistiscope)またはファンタスコープ(fantascope)は、連続画像迅速な連続的置換用い最初アニメーション装置であった日本語では「驚き盤」と呼ばれる円盤状にした紙の片面円周沿って少しづつ差異のある絵を描きそれぞれの絵の間にスリット状をした窓を開られたもので、回転させながら覗くと絵が動いて見える。1832年11月または12月ベルギージョゼフ・プラトー(Joseph Plateau)とオーストリアSimon von Stampferによってほぼ同時に考案された。プラトー1833年1月彼の発明について最初に発表した。この出版物は、ピラテッティング(pirouetting)ダンサー描いた16フレームを持つ。このフェナキストスコープは静止画連続映写することで生じ残像現象利用した映画・アニメーション原理を完全に再現した装置であり、1832年映画前史始まりであるとする意見主流となっている。 フェナキストスコープはノベルティおもちゃとして非常に成功し1年以内にファンタスコープ(Fantascope、プラトー)、Stroboscope(Stampfer)、Phénakisticope(GirouxとCie)など、多くのストロボスコープディスク(stroboscopic discs)がヨーロッパ各地出版された。

※この「フェナキストスコープ(1839年)」の解説は、「アニメーションの歴史」の解説の一部です。
「フェナキストスコープ(1839年)」を含む「アニメーションの歴史」の記事については、「アニメーションの歴史」の概要を参照ください。

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