ピラニ‐しんくうけい【ピラニ真空計】
ピラニ真空計
空気の希薄度を測定する計器で、容器内の空間の真空度を測定することに用いられている。その原理は圧力に比例して気体の熱伝導度が変化することを利用している。加熱されている金属の細線の温度は気体の圧力に反比例するので、この温度変化に伴う電気抵抗の変化をホイーストンブリッジ回路で測定し、間接的に真空度を計る。真空熱処理炉の真空度測定などに利用されている。
ピラニ真空計(ピラニゲージ) Pirani gauge
ピラニ真空計
ピラニ真空計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/02/27 07:18 UTC 版)
ピラニ真空計(—しんくうけい)は電気抵抗型の真空計である。
細い白金線に電流を流しておき、気体分子の衝突によって奪われる熱を白金線の抵抗値の変化によるブリッジ回路に流れる電流値として測定すれば、間接的に気体の圧力を測定したことになる。回路の方式としては圧力が変化したときに白金線の温度が一定になるように制御する定温度制御と電流が一定になるように制御する定電流制御があるが、定温度型制御のほうが白金線に負担がかからないため普及している。
測定範囲は0.1Pa–2kPa程度であるが、大気に開放しても白金線は損傷することはないものが多い。他の多くの真空計と同じく圧力の間接測定法であるため気体の種類によっては測定値に誤差を生むことに注意を要する。
関連項目
- en:Marcello Pirani (1880 – 1968) 発明者。ドイツの物理学者。
ピラニ真空計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 08:39 UTC 版)
ピラニ真空計 (ピラニー真空計とも言う)もまた、圧力を測定する空間に金属線をさらすタイプである。ピラニ真空計で使う金属線は1本である。金属線に電流を流すとジュール熱が発生して温度が上がるが、一方で金属線は周囲の流体に冷やされる。流体の圧力が低いと、冷却が遅くなるから、金属線の平衡温度 (安定した温度)は高くなる。そして、金属線の電気抵抗は温度で一意的に決まる値なので、金属線に掛けられた電圧と流れる電流を測定すれば、電気抵抗を、ひいては周囲の圧力を求めることが出来る。 同じ原理で熱電対ゲージ、あるいはサーミスタゲージというものもあり、それぞれ熱電対、サーミスタを利用して温度を測定する。 測定可能範囲は10−3 - 10 torr (およそ10−1 - 1000 Pa)である。
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