パワーワード
パワーワードとは、何やら強烈なインパクトがあって強く印象に残る言葉、を指す意味で用いられる表現。力を秘めた言葉。簡潔でキャッチーな文言の中に含蓄もあって心が動かされるような言葉。基本的には肯定的な内容のフレーズを指したが、昨今では内容が肯定的か否定的か意味不明かを問わず、心に響くような印象深いフレーズを広く指す語として用いられるようになっている。パワーワードの中には、発想の転換が鮮やかで聞く者をハッとさせるような例が少なくない。もはや名言・格言・金言と呼んでも差し支えないような含蓄が見いだされる場合もある。逆に全くもって意味不明ながら耳に残って離れないような種類のパワーワードもある。狙ってスベった趣を漂わせている例もままある。とはいえパワーワードかどうかの判断は多分に個々人の主観による。自分にとってはパワーワードだ(が多くの人はそう感じない)という場合もある。
パワーワードの例
パワーワード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/02 00:14 UTC 版)
パワーワード (power word) は、「パワー(力)」と「ワード(言葉)」を組み合わせた語であり、「力のあることば」や「力強いことば」[1]など、さまざまな意味を込めて用いられてきた言葉である。2010年代以後、日本のSNSなどで「表現が異様で強烈な印象のあることば」といった意味合いでも用いられるようになり[1]、この意味合いを持つ「パワーワード」は、三省堂が選んだ「今年の新語2017」にも選出された。
注釈
- ^ たとえば、小宮一慶『松下幸之助 パワーワード ― 強いリーダーをつくる114の金言』[2]や、秋山竜次『つくるひとびと クリエイター71人のパワー・ワード』[3]といった著作は、いわゆる金言や名言といった「力のあることば」を扱った書籍である。
- ^ たとえば、伊東明『絶対に影響力のある言葉 パワーワードが人生を変える』[4]などがこの種の「パワーワード」を扱っている。
- ^ twitter上の言説であるが、2010年よりtwitter上で連載されていた小説『ニンジャスレイヤー』において、2012年3月18日に「呪文」の意味合い(これは、テーブルトークRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』でも用いられた「パワーワード」の用法)で「パワーワード」が登場したことが、インターネットスラング的に「パワーワード」という言葉が変化した契機とする見方がある[10]。アメリカ人が書いた小説の翻訳であると標榜する『ニンジャスレイヤー』は、連載当初より奇妙でインパクトのある日本語表現を多用しており、それが作品の個性・特色ともされ、さまざまなネットミームを生み出していた(作中で重要な位置づけにある超高層ビルの名が「マルノウチ・スゴイタカイビル」であるなど。新幹線車内販売アイスクリームに対するネットスラング「シンカンセンスゴイカタイアイス」は「マルノウチ・スゴイタカイビル」の影響を受けた呼称であるが、のちにメーカーによって公式にも使われるに至った。当該記事参照)。同作品読者であるネット利用者の中で「パワーワード」という言葉の認知が広がり、同作品に登場するような「表現が異様で強烈な印象のあることば」を表現するものとして「パワーワード」がネットコミュニティ上で使用されるようになり、やがては同作品を知らない人々の間にもこの意味合いの「パワーワード」が流布するようになったと見るものである[10]。
- ^ 長野県出身力士の大関昇進が、江戸時代の伝説的力士である雷電爲右エ門以来227年ぶり。
- ^ ネットコミュニティにおいて自分たちの言葉(ネットスラング)として認知・使用されていた言葉が、既存メディアによってそれとは異なる(ずれた)意味合いで大きく紹介された際に軋轢が生じた例として、「壁ドン」がある[16][17]。マスメディア主導の言語・意味改変と見なされることがらに対しては、時に嫌悪感とともに抵抗を示す層もある[18]。特に略語「パワワ」が焦点の一つになった騒動についても、既存メディア叩きに前のめりな傾向について当事者の飯間が苦言を呈している[19]。
出典
- ^ a b c d e f g h i “2017年の選評(全文表示)”. 「今年の新語2020」. 三省堂. 2022年9月2日閲覧。
- ^ “松下幸之助パワーワード 強いリーダーをつくる114の金言”. honto. 2022年9月4日閲覧。
- ^ “つくるひとびと クリエイター71人のパワー・ワード”. honto. 2022年9月4日閲覧。
- ^ “絶対に影響力のある言葉 パワーワードが人生を変える”. honto. 2022年9月4日閲覧。
- ^ “読んでもらえる文章にするための「パワーワード」の作り方”. note (2021年4月4日). 2022年9月4日閲覧。
- ^ “米では真珠湾や同時テロに言及、英ではチャーチル引用 ゼレンスキー演説にみる「パワーワード」” (2022年3月23日). 2022年9月4日閲覧。
- ^ “男性の育休「義務化」のパワーワード、誤解招いても「あえて狙った」”. withnews (2020年12月6日). 2022年9月4日閲覧。
- ^ a b “(街のB級言葉図鑑)プレミアム 飯間浩明”. 朝日新聞. (2020年3月7日) 2022年9月4日閲覧。
- ^ a b c “突っ込みたくなる言葉でインパクト!、のっかれ!パワーワード、カードゲームも登場、「くだらなさ面白い」。”. 日経MJ(流通新聞). (2018年3月5日)
- ^ a b c d “「無人在来線爆弾というパワーワード」みたいな「パワーワード」の使い方の起源はどこ?”. togetter (2016年8月27日). 2022年9月4日閲覧。
- ^ @IIMA_Hiroaki (2018年1月12日). "「パワーワード」かどうかの境界は、非常に見極めにくいというのが率直な感想です。……" (ツイート). Twitterより2022年9月2日閲覧。
- ^ “御嶽海、大関確実で長野出身227年ぶり「雷電以来」がトレンド入り「超ウルトラスーパーパワーワード」”. 中日スポーツ. (2022年1月23日) 2022年9月4日閲覧。
- ^ “「パワーワード」の文法的特徴と使用条件”. 誰がログ. 2022年9月4日閲覧。
- ^ “日経新聞校閲の「パワーワード」にまつわる投稿にツッコミ殺到”. ライブドアニュース編集部 (2018年1月12日). 2020年3月4日閲覧。
- ^ @IIMA_Hiroaki (2018年1月12日). "日経の記事審査部の「パワーワード」に関するツイートにコメントが相次いでいます。……" (ツイート). Twitterより2022年9月2日閲覧。
- ^ “本当の「壁ドン」は? 「隣人にドン」「ラブラブにドン」”. J-CASTニュース (2012年10月20日). 2022年9月4日閲覧。
- ^ “勘違いはどっち? 「壁ドンの本来の意味」でネットユーザーが大激怒中”. やじうまWatch. インプレス (2014年10月16日). 2022年9月4日閲覧。
- ^ 岡田祥平 2015, p. 272.
- ^ @IIMA_Hiroaki (2018年1月12日). "「パワーワード」の省略形「パワワ」が存在する事実は、日経を叩こうとする声の前にかき消されそうです。……" (ツイート). Twitterより2022年9月2日閲覧。
- ^ @IIMA_Hiroaki (2018年1月12日). "「パワーワード」を「パワワ」と省略することがあるか。これは、あります。……" (ツイート). Twitterより2022年9月2日閲覧。
- ^ @IIMA_Hiroaki (2018年1月12日). "日経の「パワーワード」に関するツイートは、元情報の三省堂「今年の新語2017」の説明が至らなかったことにも責任の一端があります。……" (ツイート). Twitterより2022年9月2日閲覧。
- 1 パワーワードとは
- 2 パワーワードの概要
- 3 参考文献
パワーワード!
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