パソコンでの実装
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/04 07:54 UTC 版)
モンゴル文字の特殊な表示方式のため、システムがもし正確に表示しようとするなら、フォントとシステムモジュールの両方が同時に対応する必要があり、そうなって初めて表示が可能になる。そうでなければ、画面では誤った表示をすることになる。 まず、システムにはモンゴル文字を表示するモジュールをインストールする必要がある。Microsoft Windows 2000/XP/2003のOSでは、システムのUniscribeモジュール(usp10.dll)を最新版に入れ換えなければならない。この他にも、Uniscribeと合致したOpenTypeフォント一式が必要である。Microsoft Windows Vista/2008には、すでに文字を支援するモジュールとフォントを提供している。現時点では、Windows Vista/2008付属のフォントを除いて、Code2000(英語版)(変形にはまだ誤りが存在する)・Mongolian Baiti(変形にはまだ誤りが存在する)だけがモンゴル文字を表示することができ、Daicing White が満洲文字とシボ文字・ダフール文字を正確に表示できる。 もし、システムに最新版のUniscribeモジュールがなければ、一字母ごとにその黙認で表示形を表示することになる。しかし、もし正確なフォントが対応していなければ、字母が誤った形態に表示されることがありうる。例えば、表示が語頭形になったり誤った変形体を用いたりするなど。 現在、非Unicodeや一部がUnicodeに基づくモンゴル文字フォントと入力システムが市場の大部分を占めている。 CMs*などのように、Linuxシステムであれば、Unicodeモンゴル文字フォントを入れるだけで、英文キーボードを使って自由にモンゴル文字文書を入力でき、特別な文字入力システムや文書編集機器は不要であるが、表示字体の方向は英文のように左から右への横書きであり、その他の西洋文書や学術文献と同一ページに共存するのには都合が良いが、伝統的な書写方のように左から右へ縦書きするには、OpenOffice.org WriterやLibreOffice Writerのような組版ソフトの文書方向の変更を利用することで、その問題を解決できる。 Unicodeモンゴル文字は、2018年の実装において相互運用性がなく、フォント依存となっている。すなわち、あるUnicodeモンゴル文字文書がフォントAで正しく表示されても、フォントBで正しく表示される保証はない。この問題についてはユニコードコンソーシアムで活発に議論されている。
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