バラヒア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/22 05:46 UTC 版)
ブレゴールの息子バラヒアは、ベオルの孫ボロンのそのまた曾孫であり、一族の6代目族長にあたる。かれの時代にモルゴスがアングバンドの包囲を破って攻勢に出たため、戦乱に身を投じることになった。 弟のブレゴラスがフィナルフィンの息子たちとともに討ち死にする一方で、シリオンの山道近くで戦っていたバラヒアは、犠牲を払いつつもフィンロド・フェラグンドを救出することに成功した。フェラグンドは返礼として、バラヒア一族の危機に際して力を貸すという誓いを立て、その証として自らの指輪を与えた。これが子孫に代々受け継がれていく「バラヒアの指輪」である。 バラヒアはその後もドルソニオンを死守したが、度重なる攻撃の前に一族は全滅寸前になった。かれの妻エメルディアは男勝りで、内心では戦い続けたいと思ってはいたが、婦女子を連れてハレスの族のいるブレシルの森まで脱出した。エメルディアたちはさらに北西のドル=ローミンまで落ち延び、ハドルの息子ガルドールのもとへたどり着いた。しかし残った男たちは次々とたおれ、バラヒアの仲間は最後にはわずか12人になってしまった。その中には、亡きブレゴラスの息子ベレグンドとバラグンドもいた。 かれらはドルソニオン東部の湖タルン・アイルイン近辺に潜伏し、抵抗活動を続けたので、モルゴスは配下のサウロンにその隠れ家を突き止めるよう命じた。バラヒアの仲間の1人ゴルリムは、行方不明の妻エイリネルを捜してしばしば空き家となった自宅を訪ねていたが、そこをサウロンの手先に捕らえられた。ゴルリムはサウロンに惑わされて潜伏先を話してしまい、ドルソニオンの男たちは急襲を受けて全滅した。バラヒアの息子ベレンだけは偵察任務中で難を逃れたが、無残に殺されたゴルリムの霊がかれに危機を伝えた。フェラグンドの指輪をはめたバラヒアの片手は、切り取られてオーク隊長のもてあそぶところとなっていたが、そこに突如現れたベレンによって取り返された。
※この「バラヒア」の解説は、「エダイン」の解説の一部です。
「バラヒア」を含む「エダイン」の記事については、「エダイン」の概要を参照ください。
- バラヒアのページへのリンク