ハヤチネコウモリとは? わかりやすく解説

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ハヤチネコウモリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/23 07:42 UTC 版)

ハヤチネコウモリ
岩手県早池峰山 2014年8月中旬
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク上類 Superasterids
階級なし : キク類 Asterids
階級なし : キキョウ類 Campanulids
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
亜科 : キク亜科 Asteroideae
: コウモリソウ属 Parasenecio
: ハヤチネコウモリ
P. hayachinensis
学名
Parasenecio hayachinensis (Kitam.) Kadota[1][2]
シノニム
  • Parasenecio hastatus (L.) H.Koyama subsp. orientalis (Kitam.) H.Koyama var. hayachinensis (Kitam.) H.Koyama[3]
  • Cacalia hastata L. subsp. orientalis Kitam. var. hayachinensis Kitam.[4]
和名
ハヤチネコウモリ(早池峰蝙蝠)

ハヤチネコウモリ(早池峰蝙蝠、学名:Parasenecio hayachinensis)は、キク科コウモリソウ属多年草[5]

特徴

根茎は短く、直立または斜上する。は直立し、高さは40-150cmになる。茎の中部につくは草質で、葉身は扁三角形状から三角形状ほこ形で円みをおびりことがなく、5浅裂し、長さ12-22cm、幅17-35cmになり、各裂片の先端は尾状に長くまたは短くとがり、基部は心形になる。葉柄は長さ6-12cmになり、全体にわたって翼があってその基部は半ば茎を抱き、「耳」とよばれる小型の葉鞘をつくるが、葉鞘は円筒形にはならない。葉柄の下半分のみに翼があるときもある[5][2]

花期は8-9月。頭状花序は円錐状または総状に多数が下向きにつき、すべて両性の筒状花からなり、頭花の花柄は長さ3-12mmになる。総苞は狭筒型で長さ8-9mm、総苞片は1列で5-7個ある。1頭花は8-9個の筒状花で構成されており、花冠の長さは6mmになる。果実は円柱形で長さ5.5-6.5mmになる痩果で、長軸方向の稜が目立ち、毛は無い。冠毛は白色で、長さ6-7mmになる[5]

分布と生育環境

日本固有種[6]。本州の東北地方の岩手県青森県南部の太平洋側に偏って分布し、落葉広葉樹林の林内や林縁に生育する[5][6]

名前の由来

種小名(種形容語)hayachinensis は、「早池峰山の」の意味[7]。和名ハヤチネコウモリ北村四郎による命名である[8]。命名者の北村四郎が1952年8月に早池峰山麓で採集したものがタイプ標本となっている[1]

ギャラリー

脚注

  1. ^ a b ハヤチネコウモリ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  2. ^ a b 門田裕一 2005, p. 218,220
  3. ^ ハヤチネコウモリ(シノニム) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  4. ^ ハヤチネコウモリ(シノニム) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  5. ^ a b c d 『改訂新版 日本の野生植物 5』p.307
  6. ^ a b 『日本の固有植物』p.144
  7. ^ 『新分類 牧野日本植物図鑑』p.1495
  8. ^ 北村四郎 1952, p. 177-180

参考文献





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