ハイスラー式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/06 10:12 UTC 版)
詳細は「ハイスラー式蒸気機関車」を参照 ハイスラー式(the Heisler locomotive)は、ボイラーの下部にV型に設置された2個のシリンダーがクランクシャフトを駆動し、前後に伸びたシャフトが自在継ぎ手を介して、各台車の密閉型ギアボックスを備えた主動輪を駆動し、サイドロッドで残りの動輪に動力を伝達する方式である。機関部の画像 1889年にクライマックス社からダンカーク・エンジニアリング社(Dunkirk Engineering)に移籍した、クライマックス式の発案者の一人であるジョージ・ギルバート(George Gilbert)の手によって、クライマックス式の欠点を補い凌駕することを目的として考案された。初期にはディファレンシャルギアを備える自動車と同様の駆動システムを備えるものも存在するなど、野心的な設計が試行されたが、最終的に上記方式に落ち着いた。クランクホイールで回転方向を一旦変更するクライマックス式と比較して歯車の数が少なくて済み、また台車のギアボックスも密閉式とされたため、塵埃の多い環境ではシェイやクライマックスよりも耐環境特性で優れていた。ダンカーク・エンジニアリング社が1894年に製造を打ち切った後はチャールズ・L・ハイスラー(Charles L.Heisler)率いるハイスラー社に引き継がれ、1941年まで製造が継続されたが、その総数は2社合計で625両に留まった。
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