ニューレイバーへの脱皮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/02 00:23 UTC 版)
「イギリス労働党の派閥」の記事における「ニューレイバーへの脱皮」の解説
1980年代の終わりから、党内にモダナイザーと呼ばれるグループが誕生した。彼らは、労働党の労組依存体質を改め、中産階級への支持拡大を目指すグループであり、派閥系譜的には、右派と穏健左派が結合して出来たグループである。これに対し、労働組合を重視し、国有化条項を固持しようとした従来からの左派を伝統主義者と呼ぶようになった。この両派の抗争は、トニー・ブレアらモダナイザーが党内での主導権を確立する1990年代中盤まで続いた。この抗争の結果、労働党は従来の労働者階級としての政党から大きく脱皮し、文字通り「ニューレイバー」(新しい労働党)へと変貌。1997年の総選挙で、念願の政権交代を果たした。 新・旧労働党の比較オールド・レイバーニュー・レイバーイデオロギー教条的・原則的 プラグマティック・無原則 選挙の訴え労働者階級 中流階級・あらゆる有権者 選挙活動方法党活動家が中心 現代的なPRを展開 党内組織党内諸機関・労組が議会労働党を制約 党首を信頼議会労働党が主導 財政政策再配分・高負担高支出 慎重・低負担での支出 経済政策基幹産業の国有化国有化条項固守 可能な限り市場に依存国有化条項改正 労組の扱い労働組合重視 労組の特権を廃止財界との関係も重視 平等の考え方結果の平等を重視 機会の平等を重視
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