ニューノーマル
英語:new normal
ニューノーマルは「かつての社会とは異なる新たな世界秩序」を指す意味合いで使われる言葉。これまで当然とされてきたことが当然でなくなり、ありふれていたものが衰退・消失し、従来とは違った生活様式が「普通」として浸透するという、新たな社会のあり方や価値観などを指す語である。
ニューノーマルは、2000年代末の金融危機(リーマンショック)の機に提唱された言葉である。そして2020年現在の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連する(いわゆる「アフターコロナ」の世界を指す)語としてもしばしば言及されている。
リーマンショックもコロナ禍も、どちらも世界を震撼させる大きな出来事が生じて世界経済を落ち込ませる出来事だっだといえる。ここから立ち直るとしても、完全に以前の経済状態へと回復・復旧することは不可能に近い。もし以前と同様の水準まで回復できたかのうように見えても、そこには質的・構造的な変化が生じており、全く別も経済へ変容している可能性が高い。
「ニューノーマル」はリーマンショックに絡む表現であることもあり、経済寄りの文脈で用いられることが多い。新型コロナウイルスの関連では「アフターコロナ」および「ウィズコロナ」という言い方がニューノーマルと同様の意味合いで用いられている。
ニュー‐ノーマル【new normal】
ニュー・ノーマル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/07 14:49 UTC 版)
ニュー・ノーマル(英語: new normal)とは、ビジネスや経済学の分野において、2007年から2008年にかけての世界金融危機やそれに続く2008年から2012年にかけての大景気後退の後における金融上の状態を意味する表現。
- ^ a b c デジタル大辞泉『ニューノーマル』 - コトバンク
- ^ a b “【コラム】米国の「ニューノーマル」と中国の「新常態」=韓国 (1)”. 中央日報/中央日報日本語版. 2016年7月27日閲覧。
- ^ a b c “「ニューノーマル」~景気回復後に訪れる「別の経済」(1/3)”. 日経BP社 (2009年11月13日). 2016年7月27日閲覧。 - 初出は『日本経済新聞』2009年9月21日付
- ^ Gomstyn, Alice (2009年6月15日). “Finance: Americans adapt to the 'New Normal'”. ABC News
- ^ “Is America's high jobless rate the new normal?”. BBC News Online. (2012年8月10日)
- ^ Johnson, Glen (2012年10月16日). “Candidates aggressive in 2nd debate”. Boston Globe
- ^ 日本語の出版物では、『ニューノーマル:リスク社会の勝者の法則』(ロジャー・マクナミー、デビッド・ダイアモンド 著、三五寛子 訳、東洋経済新報社、 2008年)、『株式投資低成長時代のニューノーマル』(菊地正俊 著、日本経済新聞出版社、2012年)が、中黒なしの表記をとり、その一方で『大前研一の新しい資本主義の論点 : 「ニュー・ノーマル」という秩序の登場』(大前研一 編著、DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部 訳、ダイヤモンド社、2010年)、『資本主義の預言者たち:ニュー・ノーマルの時代へ』(中野剛志 著、KADOKAWA、角川新書、2015年)が、中黒のある表記をとっている。
- ^ “China's 'New Normal': Challenges Ahead for Asia-Pacific Trade”. United Nations ESCAP (2015年). 2015年7月9日閲覧。
- 1 ニュー・ノーマルとは
- 2 ニュー・ノーマルの概要
- 3 中国の「新常態」
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