トルコなどでの評価・批判・論争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 16:56 UTC 版)
「オスマン帝国外伝〜愛と欲望のハレム〜」の記事における「トルコなどでの評価・批判・論争」の解説
時代劇ドラマというものは、放送局と制作会社が視聴者の趣向に合わせて制作する娯楽作品であり、史実通りのドキュメンタリーではない。本作も史実を題材としながらも視聴者に合わせて大幅に脚色されており、トルコ本国で放映が始まるとともに人気ドラマになっていったが、放送当初から保守層や現在のオスマン家(皇帝スレイマンとヒュッレム妃の末裔)、与党・公正発展党所属の議員や放送当時、首相を務めていたレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領からの激しい批判にさらされ、放送打ち切り論まで取り沙汰された ため、演出の一部を変更するなどの対策が取られた。批判や論争には、次のようなものがある。 スレイマン1世の人物像道楽好きで女性からの誘惑に弱い人物として描かれている。彼は、ドラマで描かれている姿とは反対に、ハーレムではなく、戦場において一生を過ごした。「このドラマの演出は皇帝だけでなく歴史家への侮辱である」。 ドラマへの擁護初回の放送は、ハレムの暮らしと飲酒が強調され、ゴシップ記事のような内容だった。だが、偏見から遠い歴史学者は「これはテレビドラマだ、ドキュメンタリーではない」と言う。史実どおりに作ったら、ドキュメンタリーどころか、つまらない歴史の授業になるかもしれない。テレビドラマというのは、視聴率と広告収入のために、視聴者の興味を引くような要素に重きを置いて、フィクションをでっち上げるものだ。歴史を学びたいのなら、学者の本を読むことだ。
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