デーヴァナーガリー文字での表記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/10 16:46 UTC 版)
「ヒンディー語」の記事における「デーヴァナーガリー文字での表記」の解説
母音अ 無 a आ ा ā इ ि i ई ी ī उ ु u ऊ ू ū ऋ ृ r̥ ए े e ऐ ै ai ओ ो o औ ौ au ऑ ॉ ɔ 無 ं ṃ 無 ः ḥ 表内の左側が母音字(子音が伴わない)、右側が母音記号(子音字に付属、ṃ・ḥ は子音字もしくは母音字に付属)とする。 ऐ (ai), औ (au) は実際には [ɛː ɔː] と発音する。ऑ (ɔ) は英語からの借用語に現れるが、実際には आ ā と区別されないことが多い。 ऋ (r̥) はサンスクリットからの借用語に現れ、実際には ri と発音される。サンスクリットにある ॠ (r̥̄) ऌ (l̥) ॡ (l̥̄) の字は使用しない。ḥ も主にサンスクリットからの借用語に現れる。 アヌスヴァーラ(ṃ)を表す点(ビンドゥ)のほかに、鼻母音を表す月点(チャンドラビンドゥ)があるが、子音の上に母音記号がついている場合は、鼻母音もビンドゥで表される。 子音無声・無気無声・帯気有声・無気有声・帯気鼻音軟口蓋音क ka क़ qa ख kha ख़ xa ग ga ग़ ɣa घ gha ङ ṅa 硬口蓋音च ca छ cha ज ja ज़ za झ jha ञ ña 反舌音ट ṭa ठ ṭha ड ḍa ड़ ṛa ढ ḍha ढ़ ṛha ण ṇa 歯音त ta थ tha द da ध dha न na 唇音प pa फ pha फ़ fa ब ba भ bha म ma 半母音य ya र ra ल la व va 歯擦音श śa ष ṣa स sa 気音ह ha ś と ṣ (サンスクリットからの借用語に出現)は通常区別せずにどちらも [ʃ] と発音する。 サンスクリットにない子音 ṛ ṛh q x ɣ z f を表す文字が追加されている。これらの文字は既存の文字の下に点(ヌクター)を打つことによって作られている。 ṛ ṛh 以外は借用語のために存在し、点を打たない字と同様に発音されることも多い。 デーヴァナーガリーでは、単独の子音字には母音 a がついているので、子音連結は特殊な結合文字形で表し、語末に子音が来るときはハル(ヴィラーマ)記号を加えることになっている(詳細はデーヴァナーガリーを参照)。しかし、ヒンディー語では、歴史的に脱落した母音 a を、つづりの上では脱落する前の形で書くため、最近は語末のハル記号を使わない傾向がある。子音結合でも結合文字を使わずに書ける場合があり、とくに外来語の表記にはゆれが生じている。 サンスクリットからの借用語では、通常サンスクリットのつづりがそのまま用いられるが、実際の発音と少し異なっていることも多い。
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