チャーリー・パーカーによる3件の録音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/22 09:29 UTC 版)
「ヤードバード組曲」の記事における「チャーリー・パーカーによる3件の録音」の解説
ボブ・ドロー(英語版)が、自身のアルバム『Yardbird Suite』の再発盤のライナーノーツに記しているように、ファンたちはパーカーの演奏する場所ならどこにでもついて行き、しばしばパーカーの演奏をテープに録音していたが、パーカー自身がこの曲を演奏した商業的録音は3件しか知られていない。そのうち最初の2件は、セプテットの編成でハリウッドのラジオ・レコーダーズ(英語版)において1946年3月28日に録音された。このセッションを監督し、プロデュースしたのはダイアル・レコード(英語版)のロス・ラッセル(英語版)であった。アルト・サクソフォーンのパーカー以外のメンバーは、トランペットのマイルス・デイヴィス、テナー・サクソフォーンのラッキー・トンプソン、ピアノのドド・マーマローサ(英語版)、エレクトリック・ギターのアーヴィン・ギャリソン(英語版)、ベースのヴィック・マクミラン (Vic McMillan)、ドラムのロイ・ポーター(英語版)であった。4回のテイクのうち、最後のものがマスターとなり(テイク2と3は失われた)SPレコードのシングルがリリースされた (D 1003)。 この演奏は著作権登録されなかったため、10インチEP盤シングルとして、また1950年代半ば以降は様々なレーベルのLP盤で、ダイアルに残された録音音源を集める形で、またマイルス・デイヴィス関係の音源を集めたアルバムとして再発売がなされた。 知られている3件目の録音は、1947年2月1日にハリウッドのチャック・コウプリー (Chuck Copely) 宅で行われたセッションで、こちらもダイアル・レコードのロス・ラッセルが録音したものである。この録音トラックは、不完全なもので、当日録音された「ララバイ・イン・リズム (Lullaby in Rhythm)」の2つのバージョンと同様に音質に問題があったが、それにもかかわらず、まず1972年に『Lullaby in Rhythm Featuring Charlie Parker』としてスポットライト・レコード(英語版)からリリースされた。 他にもパーカーがソロでライブ演奏しているものが2件、スリー・デューシズ (Three Deuces) におけるものとオニキス・クラブ(英語版)におけるものが、いずれもディーン・ベネデッティ(英語版)の録音で残されているが、こちらも価値はない。 チャーリー・パーカー・セプテットによる1946年のマスター録音は、2014年にグラミーの殿堂(英語版)入りを果たした。
※この「チャーリー・パーカーによる3件の録音」の解説は、「ヤードバード組曲」の解説の一部です。
「チャーリー・パーカーによる3件の録音」を含む「ヤードバード組曲」の記事については、「ヤードバード組曲」の概要を参照ください。
- チャーリー・パーカーによる3件の録音のページへのリンク