タンパク質輸送
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「熱ショックタンパク質」の記事における「タンパク質輸送」の解説
Hsp60およびHsp70は細胞質からミトコンドリアや葉緑体への輸送に関与していることが知られている。これらの細胞内小器官に存在するタンパク質のほとんどは核に存在するDNA由来であり、生成したタンパク質を目的の場所へ輸送する機構が必要となる。細胞質で前駆体タンパク質として合成されたタンパク質はHsp70が結合することにより膜透過に適した立体構造に安定に保たれている。
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タンパク質輸送
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/11 13:14 UTC 版)
「ミトコンドリア膜間腔」の記事における「タンパク質輸送」の解説
ミトコンドリア内部のタンパク質は大部分が細胞核コードの遺伝子から転写・翻訳されているが、一般にミトコンドリア外膜のポリンを通過することができない。そこでまず外膜上のTOM複合体を通り膜間腔に到達するが、それからミトコンドリア内部の区画(膜間腔、内膜、マトリックス)への仕分け過程はかなり複雑である。そのうち膜間腔で機能するタンパク質は、おおよそ3通りの過程で仕分けされている。 移行配列依存的な輸送一般的なミトコンドリア移行配列の働きでTOM複合体から内膜上のTIM23複合体へ受け渡されるが、移行配列下流の疎水性領域の働きで輸送が停止し、さらに疎水性領域かその下流でプロテアーゼによる切断を受けて膜間腔へと遊離する。TIM23複合体を利用するため内膜の膜電位やATPを必要とする。代表例はシトクロムb2(L-乳酸デヒドロゲナーゼ)。 二次構造依存的な一方向拡散TOM複合体の穴を拡散によって通過するが、ジスルフィド結合が形成され、あるいは補因子が結合し、それによって安定な二次構造をとるため細胞質へと戻れなくなる。拡散によってTOM複合体を通過するため、タンパク質の大きさに限りがある(20kDa程度まで)。ジスルフィド結合が生じる例としてはTim8やCox17、補因子が結合する例としてはSODやシトクロムcがある。 その他ポリペプチド鎖内部の特定の配列がTOM複合体に認識されて膜間腔へ取り込まれ、内膜または外膜上のタンパク質と相互作用する。シトクロムcヘムリアーゼが代表的。
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