タニノムーティエとの対戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 08:18 UTC 版)
「アローエクスプレス」の記事における「タニノムーティエとの対戦」の解説
その後、クラシック初戦・皐月賞への前哨戦としてスプリングステークスに出走、同じく皐月賞に備えて東上してきたタニノムーティエとの初対戦となった。レースではアローが先行集団を見、ムーティエが後方に控えるという展開で進んだ。最後の直線に入るとアローが先頭に立ったが、追い込んだムーティエにゴール直前で捉えられ、3/4馬身差で初の敗戦を喫した。 皐月賞に臨むに当たり、高松は引き続き柴田の騎乗を望んでいたが、伊達が加賀への乗り替わりを指示し、皐月賞は加賀での出走となった。当日はムーティエ1番人気、アローは2番人気となった。レースでは先行して進んだが、第3コーナーで突如として失速し、中団待機策を取っていたムーティエの直前まで後退、直線ではムーティエと激しい競り合いとなったが、ゴール前でクビ差遅れての2着に終わった。途中後退のはっきりとした理由は不明であり、重馬場に脚を取られたとも、加賀の作戦だったとも言われている。 続くNHK杯(ダービートライアル)はアローが1番人気に支持されると、先行策からゴールまで押し切り、スタートで出遅れたムーティエを2馬身半退け勝利した。 迎えた東京優駿(日本ダービー)では、「AT対決」の大一番として関東・関西のファンを二分した盛り上がりとなった。当日はアローが41.8%の単勝支持を受けて1番人気、前走で敗れたムーティエが2番人気となった。しかしアローは当日朝に追加の調教を行ったことが悪影響を及ぼし、競走前から発汗著しく焦れ込みを見せた。レースは先団を進んだが、後方から進出してきたムーティエに合わせてスパートを掛けようとした際、進路が塞がるという不利もあり、ムーティエの二冠達成の後方で5着に終わった。翌日、朝日新聞東京版は「憎き関西勢 アロー下し3着までを独占」との見出しで、競馬の扱いとしては異例の四段抜きで結果を報じた。
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