スタフ閉塞式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 14:02 UTC 版)
スタフ閉塞式とは、1つの閉塞区間(通常は駅間)で1つのみの通票(スタフ)を使用し、その通票を持っていない列車は出発しないと定めることにより閉塞を実現する方式である。国鉄時代には通票式と呼ばれていた。 スタフ閉塞式は、使用する設備がスタフだけであり、簡単に運用ができる。しかし、列車を発車させると、スタフが戻ってくるまで次の列車を発車させることができず、ダイヤの編成に制限ができるという問題がある。このため、主に交換駅のない単線行き止まりの路線に用いられている。かつては代用閉塞の一種とされていたため、ローカル線では特認で常用されていた。1965年に正式に常用閉塞の一つとされた。スタフ扱いを行う駅は基本的に閉塞区間の起点の1駅のみである。2020年6月現在、JRの旅客線で運用されているのは、JR東海の名松線(家城駅 - 伊勢奥津駅)とJR西日本の越美北線(越前大野駅 - 九頭竜湖駅)のみである。地方鉄道では、大井川鐵道大井川本線(金谷駅 - 新金谷駅)、銚子電気鉄道線(笠上黒生駅 - 外川駅)、小湊鉄道線(里見駅 - 上総中野駅)、由利高原鉄道鳥海山ろく線(羽後本荘駅 - 前郷駅)、長良川鉄道越美南線(美濃白鳥駅 - 北濃駅)、くま川鉄道湯前線(あさぎり駅 - 湯前駅)で使用されており、由利高原鉄道とくま川鉄道では、交換駅を境に閉塞方式が違うため、上下列車の交換の際には、終点駅から来た上り列車と起点駅から来た下り列車との間でタブレットとスタフの交換を行なっている。
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